耳のお休み(好きな音楽2019年9月)

先日、出張で飛行機に乗ったときのこと。

着陸態勢に入った頃から、左耳が痛くなり、、、5分後には耐えられない痛みが。飴を舐めたり、お茶を飲んだり、鼻を押さえたり、、、色々試しても、あまり効果が無く、着陸してからもなお30分くらい、苦しみました。

痛みは、なんとか収まったのですが、今も耳が「ぷくぷく」言っているような感じがします。なので、音楽を聴く気がしない。頭の中で音楽を流していても、どうも「ぷくぷく」という雑音が入るような気がして、集中できない。

ということで、2019年の9月の「好きな音楽」は、「なし」です。ゆっくり耳を休めています。

 

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夢箏(ゆめごと)、、、衛藤公雄と我が人生

このブログで、何度か箏曲家「衛藤公雄」の記事を書いたからでしょうか、「夢箏(ゆめごと)」という本が送られて来ました。お送りくださった方にお礼申し上げます。

この本、衛藤公雄氏の秘書をされていた方(著者の宮川嘉有子氏)が書いた、「思い出話し」のような内容です。宮川氏が、衛藤公雄氏をいかに大切に思っていたのか、、、、が綿々と綴られています。

昨今、衛藤氏に再び脚光が当たっているように思います。奇跡の爪音、という書籍も先年発売されましたし。

衛藤氏は、実績の割には、名前が残っていないなあ、、、と無風凧も思っています。後継者が育たなかったのでしょうか。いずれにせよ、この本を通じて、衛藤氏の音楽に対する心構えが伝わってくるように感じます。おすすめです。

詳細は、 こちら を参照してください。

 

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オススメ演奏会情報!!

20191107blog とっても面白そうな演奏会の情報が飛び込んで来ました。これは行くっきゃない!! 

「西洋に流れ込む邦楽の奇蹟」

何が面白そうかって。

昨年聴いて最高に面白いと思った「流觴曲水譜」を、当代随一の尺八菅原久仁義先生と、若手実力箏曲家が演奏する。それだけでも、聴きに行く価値は十分にあるというものです。

他に、幻の名曲「雪の幻想(衛藤公雄作曲)」を衛藤公雄から直接教えを受けた渡辺由布子が演奏するのだから、期待は高まります。

是非是非、のオススメです。

11月7日木曜日 1830開演
日本外国特派員協会(FCCJ)

流觴曲水譜
雪の幻想
春の海
六段の調べ 他

詳細の情報は、 コチラ でどうぞ。

 

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六段の調べ

お正月に良く聴く「六段の調べ」。お箏の名曲として、日本人なら、いや多分世界中で有名なこの曲。ちょっと調べてみると、色々面白いことがわかりました。今日は、その中から「へえ」と言ってもらえそうな話をかいつまんで。

1。 皆川達夫先生の説:「六段の調べはグレゴリオ聖歌」だ、、、

2。 作曲した八橋検校は、バッハに生まれ変わった(八橋検校の没年=大バッハの生年=1685年)

3。 明治初期、ほぼ唯一の「器楽曲」として海外にも紹介されたために、日本国内でも有名になった。。。

4。 それまでは、単なる初心者用の箏練習曲。。。

、、、、

などなど。特に3は驚きです。確かに、邦楽器のための器楽曲というのは、明治以前にはすごく少なくて、ほとんど「詞」が付いているものです、というか、合いの手やお囃子が楽器の役割でしたからね。組歌、長唄、声明、、、全て「唄」が主で楽器は伴奏(合いの手)。三曲合奏(尺八、三味線、箏)という邦楽の合奏形態も、最近の話、、、、

とても興味深い調査でした。

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池辺晋一郎先生のトークより

1929年は、日本人作曲家の当たり年。その1929年生まれの作曲家の作品を集めた演奏会に行きました。この演奏会は、池辺晋一郎先生の企画とのことで、曲の間のトークは池辺先生。そのトークの中で、とても面白いことをおっしゃってとので、今日はその話。

昔の作曲家は、お互いを批判して切磋琢磨したご、最近の作曲家は、お互いを誉めてお仕舞いだ、とのご発言をされました。

これは、とても重要な事だとおもいます。批判すること、そして、冷静に批判を受け入れることは、誰にでもできることではありません。昔の作曲家たちは、それをこなしていた、、、奥が深いと思います。


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無音の音

最近、ちょっと聴覚過敏が再発しているようで、無音な状態が苦手です、、、と書くと、ちょっと変な感じがするかもしれませんね。

普通の状態では問題ないのですが、演奏会前は一瞬の静寂になります。そして、無風凧の耳は、今始まるであろう演奏に集中している、、、そんなときに、たとえばキーホルダーについている鈴の音や、しわぶきや、咳など想定外の音が耳にはいると大変なことになります。耳の中で反復して、大きくなります。

そうなってくると、今度は「無音の音」が聞こえ始めます。ホワイトノイズのような「ザーッ」っていう感じの音。「静かすぎて耳が痛い」という表現がありますが、それとはちょっと別です。これが止まるのは、演奏にのめりこめたとき。そうでなければ、相当長い時間、ザーッという音に悩まされます。

夜中の仕事中などは、耳の感度が低いからでしょうか、救急車のサイレンなども、いうほどキツくはないのですけどね。

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神憑りの名演(R.Guerra)

ピアニストという職業の特性上、その日の演奏に「出来不出来」があることは避けて通れません。何が原因か、、、練習不足、などというのは持っての他ですが、観客の小さなしわぶき一つが気になって集中が切れることもあるでしょうしし、調子が良すぎて暴走してしまい、、、などということもきいたことがあります。

先日伺ったR.Guerra さんのピアノの演奏。Guerraさんのピアノは、いつも楽しい気持ちにさせてくれるので、毎年伺っています。今年は、何を聞かせてくれるのだろう、、、とわくわく(もちろん、チラシは頂いているので曲目も存じ上げてはいるのですが)。数年前に一度体調を崩されましたが、その後はだんだん復活してきていました。

そして先日の演奏会。お得意のポンセ、リスト、そしてガチェック(Guttschalk)の曲目というラインナップ。この日の演奏会はどの曲をとっても完全復活、というよりは、「真・Guerra伝説(真・コジラ伝説を文字っている)」の幕開けを宣言するにふさわしい名演でした。特に、Lisztのハンガリー狂詩曲2番は圧倒的な演奏。無風凧も、これまで幾多のハンガリー2番を聴いてきたか記憶にもないほどですが、Guerraさんのこの一曲はその頂点。後半のプレストの部分では、Guerraさんも笑顔で楽しそうに、弾いていて、、、まさに神憑り的な名演でした。

こういう「名演」を聴くことができることは、本当に幸せなことです。Guerraさんに大感謝です。

蛇足:
ハンガリー狂詩曲2番は、カラヤン指揮のオーケストラバージョンで聞いたのが小学校4年生の時。これが最初だと思います。トムとジェリーで使われたのをアニメで見たときに、クラシック音楽をアニメに使う、ということを初めて意識しました。

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Baryton

無風凧は、Baritone です、、、と書くと、歌う時の声の高さを指していると思う方が多いと思いますが、ここでの Baritoneは、金管楽器の Baritone(バリトン)です(金管楽器の Baritone、Euphoniumの薀蓄を語りだすと長くなるので、今日はここまでにします)。そうそう、歌う時の声の高さは、高めのバリトンで、ファルセットもOKです!!

さて。今日の本題は弦楽器のBaryton。エルテルハージ・トリオのBarytonの演奏会に行ってきました。

バリトンな無風凧は、Barytonという弦楽器は知識として知ってはいましたが、見るも聴くも初めてで、興味津々で、、、共鳴絃付のチェロ、といった趣でしょうか、珍しい音を楽しませていただきました。ハイドンの作品が多かったのですが、曲の完成度は今一つ、、、な印象。ハイドンが作曲する際に、演奏家のエステルハージ公を想定してアテガキしたからかな、と思いました。

Barytonのブレッセルのスピーチの中で、「日本は高温多湿で本来のガット弦では切れやすい。だから、お箏で使われる生糸を張っている」と言ったのがとても印象的でした。

 

 

 

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三十絃箏の話(好きな音楽2019年5月)

みなさん、箏の絃の数が何本かご存知ですか?

一般的な箏は13本です。ですから、箏のことを十三絃、とよぶこともあります。

ただ、、、13本以外の絃の数の箏も存在します。よくつかわれるのは、十七絃、二十五絃、三十絃でしょうか。二十弦、二十一絃、二十二絃も時々見かけますし、歴史上は三十二絃、八十絃という楽器も存在します。

十三絃以外の箏は、だれが考案したか、がはっきりしています。「お箏」と聞くと随分古い楽器のように思いますが、十三絃以外は20世紀以降の楽器です。

十七絃箏は、1921年に宮城道雄が考案。チェロの音域を担うために作られました、、、その後、何度か改良をして現在の形に落ち着いています。

二十五絃箏は、野坂恵子さんが1991年に開発したもの。まだ30年未満の楽器ですが、ずいぶん広まっているな、と思います。ちなみに、20~22絃箏も、野坂さんの考案です。二十絃から、一本づつ増やしていって、二十五絃にたどり着いたのが歴史です。

八十絃も1929年に宮城道雄が考案しましたが、、、あまり完成度が上がらなかったようで、結局一面作られただけで、第二次世界大戦で焼失。今は、複製品(レプリカ)を宮城道雄記念館で見学することができます。

歴史の陰に隠れた箏としては、複大十七絃箏。一般的な十七箏がチェロの音域を担当するのに対し、複大十七絃は、コントラバスの音域。衛藤公雄氏が考案して、作成。録音も残っていますが、現物は修理に出した際に所在が分からなくなったとのことです。

さて、今日の本題の三十絃箏。

一般的には1955年に宮下秀冽氏によって考案された、となっています(こちら など参照)。二十五絃が20絃からの発展であるように、30絃と32絃はほぼ同じ楽器といえるのではないでしょうか。その32絃のは、、、

20190531 1952年に公開された「長崎の歌は忘れじ」のなかで、用いられています。京マチコさんが、映画の中で演奏しています。映画の音源は、衛藤公雄氏が十三絃で演奏しているようですが、少なくとも衛藤公雄氏が三十二絃箏を使っていたことは、事実のようです。(詳細は、こちら 参照。写真も、薫公会ブログからの転用)。衛藤氏の秘書だった方のお話では、衛藤公雄氏は三十二絃を考案され、戦後、進駐軍でのジャズで三十二絃箏を演奏していたそうです、、、

三十絃が、宮下秀冽氏、宮下伸氏によって改良がなされたことと、完成させたこと、そしてなにより、演奏で広めていった功績は揺らぐものではありませんが、歴史的な意味で「最初」は衛藤氏ではないかと思っています。Webページを通じて、宮下伸氏に問い合わせをしていますが、まだご回答をいただいていません、、、そろそろご返事いただけると嬉しいのですけどね。

付記: 京マチコさんは、つい先日の5月12日に他界されました。京マチコさんのご冥福をお祈りしています。合掌。

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絶版譜への対応

ここ数日で、絶版/版元切れの楽譜を3件、扱いました。各社、対応が異なり、そして、、、そのいずれも、「楽譜の違法コピーが蔓延するのは仕方がないなあ、、、」と思える対応でした。今日は、その3つのケースを紹介します。

1.A社の場合。

この曲は、演奏する為に同じ楽譜を複数欲しいと思い問い合わせをしました。無風凧は一部は持っているのですが、そのデジタルコピー(所謂コピー)は違法ですから、A社に問い合わせをしました。その結果、、、、

「弊社楽譜のデジタルコピーは許可しません」
「作曲者(実は既に故人)に、問い合わせをして原譜や複製に関して問い合わせてください。」

いずれにしても、無風凧のように「厳密に」著作権を考えている人にとっては、この楽曲の演奏は二度とできない、ということになります。若しくは、、、無風凧が「違法デジタルコピー」するしかありません。

2.B社の場合。

一冊900円で売っていた楽譜集が絶版。その中の一曲だけが欲しかったのですが、それをB社に問い合わせたところ、「一曲当たり、1000円+税」。、、、。どうしても欲しい曲だったので、言い値で買うことにしました。このケース、図書館で借りてコピーすれば30円で済んだ話です。せめて、一枚20円+郵送料程度なら、違法コピーは減るのですけどね。

3.C社の場合。
既に著作権が切れている楽譜。この楽譜はすでに何十年か前に一度出版されたきり。当時の出版社から辿ってみると、現在「貸し譜」として出されているらしい。その値段が、、、何と、1か月でX万円!しかも、演奏会を開くなら、更にY万円。著作権が残っている楽曲なら、演奏会に対して著作権料を徴収するのは法的根拠があると思いますが、没後50年を超えて(つまり著作権保護期間が70年に延長される前に50年を迎えている)著作権料を徴収する、、、しかも、著作権者ではないにもかかわらず、です。X+Yが約10万円として、、、200人の来客の演奏会の場合、満席だとしてチケット代に500円上乗せする価格設定。これは、かなり現実離れしています。逆に言えば、図書館に残っている楽譜や、音源を元にして耳コピで楽譜を作って演奏する、、、言い換えれば、「違法コピーする」ことの温床です。

上記3つのパターン。何れも「今でも出版がつづいていれば」安価で合法的に楽譜入手が出来るにも関わらず、絶版もしくは版元切れの為に、多大な費用がかかる、、、しかも時間がかかる。デジタルコピーなら時間もかからず、10円。

四角四面に遵奉すれば、違法コピーとなるのでしょうが、このような出版社の対応を見ていると、出版社側の対応にも問題があるように思います。

 

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