図書館にて
日曜日。公共図書館で目にした光景。
多動症っぽい子が、本を読んでいる。本人は黙読しているつもりのようだが、声が出ている。図書館職員が「声を出さないように」と注意し、本人もそのつもりのようだけど、やっぱり声が出ている。
「サンデル先生の白熱教室」ではないですが、これは非常に難しい問題だと無風凧は思います。
図書館は静かにするもの、というのは、コンセンサスが取れていることでしょうし、図書館の注意書きにも大概「静かに本を読みましょう」と書いてある。
その意味では、音読がNGになるのは当然と言えば当然。でも、上記の子の場合は、ワザと声を出しているのではない。ある意味では病気で自分のコントロールできる意識の*外*で声が出ている。憲法に謳う「法の下の平等」を考えれば、この子にも本を読む権利がある。さあ、どうすれば良い?
かつて、
無風凧が聴きに行ったクラシックの演奏会で、やはり感動した子が「素晴らし演奏だ」と、会場内の逢う人逢う人に話しかけ、警備員の連れ出されたことがありましたが、その子も、やはり多動症のようで、自分の感情を抑えきれない。でも、その子が「音楽を聴く機会」を奪ってよいのか、と言われると、おそらく大多数の方は、NOと答えるでしょう。
多勢に無勢、ではないですが、ルールは最大多数の最大幸福、になるように決められています。法律も、無風凧の知る限りは、最大多数の最大幸福の原理、つまり多数決原理で決められています。その場合、少数意見は無視されてしまします。
上述の二人の子の「感動」「向学心」を助けるために、私たちは何ができるでしょうか。21世紀最大の難問の1つです。
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