数学の学力
最近、X(旧 Twitter)を見ていると、共通テストの数学の問題が長文化しているという話で盛り上がっていました。いわく、
「問題を読む時間が長く、数学の実力を問う問題ではない。」
でも無風凧は思うのです。単純な計算問題であるならいざ知らず、実際の社会で数学もしくは数理的な現象に立ち向かう時、まず問題を正確に記述できなければなりません。U.エーコは、「理論化できないことは物語られなければならない」と、その著書の帯で書いてますが、まさにその通りで、まず解きたい問題を文章化する力が必要。そしてその文章を書くには、読解する力が必要であることは言うまでもありません。
そのように考えると。社会に出て通用するための数学の学力は、国語の力も込みで測られるのが正しいような気がするのです。
もちろん、「コーシーの定理を証明せよ」のような、純粋に数学の問題も嫌いではありませんが、これこそ、記憶や経験によって、解けるか解けないかの差が大きく出ます。通学の力のみ、ではないものを測定していることになります。
その意味で。「計算問題だけ」「経験の有無によって差が出る問題」から脱却し、問題把握能力を問うようになった昨今の共通テストの数学の問題は、適しているのではないかと、無風凧は考えます。
| 固定リンク
コメント