大学院の定員増と若者の将来
文部科学省が、大学の定員を減らし、大学院の定員増を計画しているとの報道がありました。
日本の国力、技術力、経済力を上げるために、高度に教育された研究者が必要だという判断に基づくものでしょう。この報道を見て皆さん不思議だなと思いませんか?
昨今、高校の無償化、そして大学の無償化も叫ばれています。つまり、裾野を広げるという施策が検討されています。この結果が大学の定員増であることは、言うまでもありません。
今国民が求めていること=各政党の公約は、大学の定員増。文科省は大学の定員減。これは矛盾だと無風凧は理解しています。これだけでも、国会と官僚の考えている方向性のズレがあり、無風凧としては気持ち悪い。
でも今日の主張はココから。
以前から無風凧は主張していますが、18歳の若者に「大学以外の自分を生かす道」を模索してほしい。チャレンジしてほしい。そのように思っています。その意味で、大学の定員を減らすこと自身は無風凧の主張と一致します。
しかし、それに付随して必要なことは、大学院の定員増ではなく、大学以外の選択肢へのサポートです。研究職として大学院に行きたいという学生に対しては、大学院に進むサポートが必要でしょう。しかし、現実を見ていて、研究職の需要=アカデミックポジションや本当の意味での研究を行う企業の研究職はあまり高くありません。実際は低いと言って過言じゃないでしょう。
そのような状態下、大学院の定員増を行うことで日本の国力が上がるという安易な考え方、選択と集中ということなんでしょうけれども、には賛同できません。選択と集中は20世紀の成功体験から抜け出せない輩の考えること。今はもう21世紀に入って四半世紀過ぎようとしています。20世紀型から早く脱却して、より良い施策を考え、実行してほしいものです。
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