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大阪万博:万博というイヴェント形式自体にイノベーションはあるのか?

今日は少し硬派なお話。題して、「大阪万博自体にイノベーションはあるのか?」

無風凧がここで指しているイノベーションは、「万博というビジネスモデル」のイノベーション(注)です。

万博の目的は産業振興です。言ってみれば見本市。ビックサイトで日々行われている各種見本市と、目的は大きくは異なりません。僅かに違うところといえば、大阪万博は、一般民を顧客と考えている点、ビックサイトは、基本はB2BでイベントとしてBreakEvenを達成していることでしょうか。さらにいえば、駅のコンコースでおこなっている「地方お土産物産市」と対して差がないような感じです。

そして。そのように考えると、万博自体のビジネスモデルは、昔から変化がありません。人が集まる。そこで何かを体験したり、知ったりする。それを持ち帰ることにより、産業の活性化につなげる。産業活性化のための原資(ある意味で広告料の一部)を、行政が支払う点も、ビックサイトでの見本市とは異なりますが、その分、公平性が問われることは言うまでもない。

このように突き詰めて行くと、「万博」というビジネスモデルには、イノベーションがない(新規性、発展がない)。未来を感じさせてくれるかもしれない/体験できるかもしれない ことを否定はしません。広告も大切な産業の一部。でも、万博自身も「新規性」を感じさせてくれないと、何をやっているのか、、、

大阪万博に、ぜひ「万博モデルのイノベーションを感じさせてくれる」ことを、切に願います。

注: 無風凧は、普段は「イノベーション」という言葉は「新しい結合(New Conbination)」の意味で使います。新発見や新発明はInnventionを使います。この違いは、「イノベーションは有りものの組み合わせで新しい価値を作る」であり、Inventionは「ゼロから新しい価値を創造する」です。元来、シュンペーターの造語であるイノベーションに、Inventionの意味はありませんでした。が、現代の日本で使われる時には、Inventionの意味を含んでいることが多い。なので、今日のブログでは、巷間使われているイノベーション、すなわちInventionの意味を含めて使っています。

 

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