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Lotoka Volterra方程式の教える事(生態系を考える)

熊を指定管理鳥獣に追加する、という決定がなされました(コチラ など参照)。指定管理鳥獣、ということは、「捕獲・殺処分が許される」ことだと無風凧は理解しています。熊が増えすぎたから「生態系を守るために」捕獲・殺処分しても良い、というのが建前。現実的には、人里に現れることによる人的被害を避けるための追加でしょう。

表向きの理由である「生態系を守るために」ですが。

人間が熊を捕獲・殺処分することで生態系を守ることができるのでしょうか?

ヒトのもつ知識の中では、「否」という結論が出ています。それは、ロトカボルテラ方程式の解を考えてみればわかること。生態系は自然に任せるしかないわけです。よく、ロトカボルテラ方程式の事例で出てる狼・ウサギ・草の増減。どれ一つをとっても、撲滅したら全部が死に絶えます。タイムラグを置いて、平衡状態になっていくのが生態系、の本質です。

その視点でみれば。人の存在自体、というか開発という名のもとに森林を破壊するなどして、生態系を壊している。逆に言えば、そのような「破壊行動をしない」ようにすれば、あるタイムラグの範囲において、生態系は保たれます。少なくとも、人類の持つ科学的知識が教えるところは、「生態系に手を入れない」が正しい選択。

しかし。

今回、政治の世界は違う判断をしました。科学の事を信じていないのか、選挙民の声(=票)の方が大切だから、なのかは判りませんが、少なくとも、生態系に「不自然な力」を加える決定をしてしまいました。無風凧は非常に寂しく思います。

民主主義を多数決主義と受け取れば、多数決で決まったことがなされるべきではあります。でも、人間も生態系からみたら一つのピースにすぎません。すべての生態系のイキモノ(動物・植物)に投票権があるとしたら、今回の決定が民主主義的に行われたでしょうか?答えは否です。

人間はもっと謙虚にならなくてはならない、そう思えて仕方がない無風凧です。

 

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