10キロ四方に10万人プロジェクト
日本では少子高齢化が進んでいます。過疎の問題は、これから先の日本では避けて通れない課題です。
でも、抜本的な解決策は論じられていません。
過疎の問題の根源は、「人口役割」と「移動コスト」です。
人口役割とは、、、いまの分業社会において、また、専門性の高い医療、教師などは言うに及ばず。電気屋、肉屋、、、色々な役割の人が居なくては「町」は存続できません。その役割を「人口役割」と呼んでいます。スーパーマンがいるわけではないので、ある程度の「人口」が居なくてはこの役割をすべて担うことはできません。
また。移動コスト(時間、燃料、手段)も大きな課題です。言い換えれば、人口役割を「どの程度の広さに」集中させるか、に置き換えることができます。
昔。ヨーロッパでは城壁都市がありました。〇〇ブルク、▽▽グラードという名前がついている都市は、そういう意味での「城壁都市」です。最低限の「人口役割」を満たすことができる単位です。つまり、昔は「自立する都市」が自己組織化されていたわです。
今の「人口縮小時代」にも、同様の意味での「自立する都市」を目指すことが必要だと考えます。
言い換えれば、人口縮小している昨今、「開拓」の逆の「撤退」をすることが必要です。これは、企業でいう「選択と集中」と同じです。企業の場合は「リストラ」ですが、過疎問題はリストラできないので「移住」ということになります。移住することで、全体最適を求めていくことが、これからの日本に求められる解決策の根本です。
そこで。無風凧は提案します。10キロ四方10万人プロジェクト。この地域から外れた場合は、基本として「移住」する。10万人を切ったら、他の都市に吸収・分散されていくようにする。開拓の逆の撤退です。昔から住んでいる場所から、高齢になってから動くことは心理的にも大きな負担になるでしょう。でも、原則としては移住して戴く。そのメリット、特に行政のコストは随分小さくなります。
いささか暴論ですが、20世紀に開拓した世界から、必要に応じて「撤退」することが必要になります。シュンペーターの言う「新結合」が否定される時期が来ています。
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