今から400年前にAIがあればガリレオは助かったのか?
最近のAIブーム。無風凧はある意味で「恐ろしいなあ」と思うことがあります。今回は、「400年前にAIがあれば、ガリレオは助かったのか」を考えてみましょう。
ガリレオは、天動説を唱えた人。そして「それでも地球は回っている」と言って拷問にあった、と語り継がれています。まあ、裁判の史実がどうかは別にして、当時AIがあったら、ガリレオの「天動説」は救われたのでしょうか?
考えるべきは3つでしょう。
1) ネットがあったとして、データマイニングをした結果として天動説が支持されたか。
2) 太陽や星々の動きをデータ解析して、物理現象としての天動説を導出できたか。
3) それを世論が支持することができたか。
人は、正しいと思うものをだけを信じる動物です。だから、自分が信じていないものがいかに真実であっても否定する。物理的や化学などの実験をしてみせても否定する。だから、ネット上に「地動説が正しい」という世論が多ければ、Web上をスクロールしてデータを集めても、その結果として導出される結果は「地動説」。ChatGPTをはじめとする「優秀なChatBot」も、地動説を支持していたことでしょう。
太陽や星々の動きのデータを解析して天動説を導出できたか。これもおそらくは否。というのも「天動説のモデル」が無い限り、教師無しに天動説を唱えることはあり得ません。その意味で、AIに「正しいモデル」を入れることは重要です。
そして、これが最も大切。結果としてもし「天動説」が示唆されたとしても、当時のローマ教皇庁はその結果を支持しない。だからキリスト教下の国民は、天動説を支持することはない。
つまり、、、ガリレオは助からなかったということが導出されました。
さて。
今の世の中でも同じようなことが起きていないでしょうか。例えばCOVIDー19に関して、「報道される資料」は、だれかが信じることができたもの。将来予測も同様。このように考えると、人工知能がいくら賢くなっても、人の知能が上がらない限り結果を正しく運用することができない。
物理現象のように「世論とは関係なく真実は一つ」の場合でも、上述のように「間違い」が支持されることがありうる、という話です。前回(コチラ 参照)の社会ランキングの扱いと同様と考えてよいのかもしれません。
続きはまた後日。
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