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推薦入試の学生は本当に優秀か?

最近では、東大も推薦入試を始めています。大学によっては、新入生の大半が推薦、などというところもあるようです。

推薦入試で入学してきた学生に対する評価は、一昔前と今では随分変わってきました。

以前は、一般入試組が圧倒的に実力があると言われていて、推薦組はどうかすると肩身の狭い思いをしていたようです。しかし、最近は「推薦入試組の方が優秀」というのが定説になりつつあります。

その背景は、

①浪人したくない → 推薦で合格してしまえ

が背景にあるのでしょう。そのため、高校でそこそこ優秀な学生は、推薦入試を受けることになります。推薦は、一般入試より随分早く行われますから、一般入試の時期には「①で優秀な学生」を除いた学生が残っている。よって、昔より「一般入試を受験する優秀な学生の割合」が減っているのです。これが、推薦入試が優秀、と言われるからくりのようです。

では、本当に優秀でしょうか? 大学教員として現場に立っている無風凧にとっては、大いに疑問です。Z世代の影響もあるのでしょうが、、、

A. 言われたことはするけど、言われていなことはしない(自発性・自立性が弱い)

というのが、最大の懸念。これは、

B. 学校では、「内進点を稼ぐために」「違反をしない」ことや「出過ぎたことをしない」癖がついている

ためではないかと分析しています。だから、発展性が無い。 記憶はするけど理解はしない。資格試験は通るけど研究はできない。優秀な解決者にはなれるかもしれないけど、新しい価値を見つけることはできない。自分から課題を見つけることができない。

これらを総合すると、無風凧的には「いい子ではあるけど優秀ではない」ということになります。

優秀、という言葉の指す像が違うのかもしれませんね。官僚主義的な優秀と、研究者・起業家的な優秀は、おのずと違います。大学という組織は、とどのつまりは「文部科学省」の下部組織。官僚主義的な優秀者が求められ、教員もそのような評価をしている。

結果として、いま、世の中で求められれている「アントレプレナー」は育たない。ノーベル賞級の研究者も育たない。そういう輪廻に陥っているように考えます。

推薦入試を止め、

全入としたうえで、

単位取得条件を厳しくして(絶対評価として)

「卒業者をしぼる」。

如何でしょう?これくらい思い切ったことをしなければ、優秀な学生は育たない、と無風凧は思っています。

 

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