音楽の価値(好きな音楽2022年12月)
昨日、NHKの「音楽サスペンス紀行 引き裂かれたベートーヴェン その真実」という番組の最後の部分だけ、ちょっと見ました。
そして、、、無風凧は悲しさに打ちひしがれています。
番組によると、1970年代に始まった「ベートーベンの全校訂プロジェクト」が、東西ドイツの統一によって、中止になったとのこと。そして、その校訂作業をしていた人(名前は失念)は、「偉大な仕事だったのに、なくなって残念だ」。
無風凧は、声を大にして言いたい。「偉大な仕事を辞めたのは貴方です。音楽の価値をお金(生活)に置き換えて、止めたのは貴方です」。
本当に価値があると思うなら、そのまま続けていればよい。きっといつの日か、誰かが見つけて日の目を見る。その日がいつになるかはわからなないが、それだけの価値がある、と思うならば続ければよい。
プロジェクトがなくなり、給料が出なくなったからやめる、ということは、校訂者にとっては「自分の給料程度の価値」しか、はじめから感じていなかった証左ではないか。
番組では、東西ドイツが統一されたことの価値が大きい、などの言い訳をしていたが、それは言い訳にもなっていない。本当に能力があって、価値があるのなら、泥水をすすってでもやるべき仕事、ではないだろうか。
そう考えると、出演していた校訂者にも、そしてこのようなプロットで番組にしたNHKにも、無風凧は悲しさを感じるのである。
追伸: ちなみに。校訂者の「運命」の解釈は、無風凧の解釈とは違っていた。その点は、機会はあれば、じっくりと議論したいと思った。
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