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紙ハンコ主義とブラック校則の類似点

ブラック校則。今の若者にとってみれば、「理解できない校則」というのは沢山あります。無風凧(気持ちの上では若者だが実年齢は必ずしも若くない)の視点でも、「理解できない」と思うものは多い。

では、なぜブラック校則があるのか。ブラック校則のほとんどは、「校則になった時代」を反映して、その時代の世論に従った形で校則のなっているものです。最初から「ブラックになること」が前提の校則ではない。

でも、一度、校則として決まってしまえば、「それを変えることは難しい」。この難しさは、多くの皆さまが経験あるのではないでしょうか?

紙ハンコ主義も同じ。何十年も前から、紙にハンコで進められてきた日本企業のルールは、DX化が叫ばれている現在においても、容易には変更できません。ルールの慣性法則、とでも名付けましょうか。無風凧の友人が務める大学では、今でもボールペン一本買うのに、3枚のハンコ付き書類を提出する必要があるそうです。(ボールペンくらいは自分で買うでしょうから、自嘲的にデフォルメして話してくれたのだと思います)。

いずれも。「一度決めたら変えられない」という日本人の特性を表しています。だから、ブラック校則の撤廃・改定はとても大変な作業です。

ルールの慣性法則。これが分かっている人が多いにも関わらず、日本人の基本的な行動様式です。例えば。新しい会社を作るときに必要な書類。ネット上にも沢山の「ひな型」があります。これらひな型は、言い換えれば先例。この先例を使う限り、ルールの慣性法則からは逃れることができません。ほとんどすべての省庁で「先例」主義ですから、日本は結局「ルールの慣性法則」からは逃れられないのです。

先日。ある組織の立ち上げに関係していました。時間がないからか人がたりないからかは知りませんが、他の組織が作った規定を「とりあえず」そのまま借用。そして、いざ組織が立ち上がると、その規定が「幅を利かす」ようになってきて、改定することもできない、、、これもルールの慣性法則の一例です。

新しい組織を作るというのは、昔のしがらみから逃れる唯一の手段、と言っても過言でない。そのチャンスを自ら放棄するのですからなにをか云わん、という感じです。

このように。紙ハンコ主義と、ブラック校則、に共通するルールの慣性法則は、日本をどんどん弱体化しています。

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