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多様性を認める社会は、多様性を認めないという多様性も認めなければならない。

お経のような、早口言葉のようなタイトルになってしまいました。(あまり難しくはない早口言葉ではあります)。

「多様性を認める社会は、多様性を認めないという多様性も認めなければならない。」

この命題は、矛盾を含んでいることはご理解いただけると思います。クレタ人のパラドックスと同じ構造です。

このパラドックス、最近、二つの場面で国民が逆の行動をとっているから不思議です。

LGBTQ活動の場合。LGBTQを認めようという(性の多様化を認めよう)という人たちの意見は受け入れられますが、LGBTQを認めたくない、という意見は、受け入れない。結局、性の多様化以外の多様性は認めていない、という活動のように見えます。一種の矛盾を感じます。

マスク運動も同様の構造が見えます。マスクは「法的に」着用が義務つけられているものではありません。ただ、公共設備や交通機関などでは「お願い」として、マスクの着用を促しています。そして、マスクしない派の人たちがいます。しない派の人たちは、するのもしないのも自由、という趣旨である意味「多様性」を主張しています。そして、マスク派の人は「感染拡大防止のためにマスク着用」という多様性をある意味否定した主張をしています。

マスク派の人は、多様性を認めようとしていませんから、自己矛盾をは起こしていない。しかし、反マスク派の人は、マスク着用に関しては多様性を、認めてほしいと言っているのですが、「判断は個人にゆだねるべき」という単一の意思決定を主張しています。つまり「多様性を否定している」。

現時点(2022年9月時点)では、LGBTQに関しては、矛盾を認めている(LGBTQ運動を擁護している)。しかし、マスク問題は矛盾を認めず、反マスク運動を否定している(反マスクは、現時点では多数派ではない)ように見えます(無風凧の直感的判断です)。

面白いな、と思いませんか?

 

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