怠慢、ミス、能力差、故意の区別
先日、4630万円の誤送金事件が炎上しましたが、それ以外にも誤送金が報道されています(コチラ 参照)。誤送金以外にも、誤請求、誤発注、などなど、減少はいくつもあります。
無風凧の視点でみれば。金額の多寡は横に置いて、一定の割合でミスは起きます。これはリスク理論を持ってくるまでもなく当然の話。だから、多重チェックや、DXの力を借りて、ミスをなくそうと努力します。当然です。でも、絶対にゼロにはなりません。Natural Riskと無風凧が呼んでいるものです。
その際。注意深いか怠慢があったか。その区別は何処でつけることができるでしょうか? 実は、これもほとんどできません。集中力が高いときと低くなってからでは、ミスをする可能性は変わります。どんなに努力しても、過労状態ではミスは起きるでしょうし、昼食後に一瞬眠くなった時間にミスをする、というのは誰にでも経験があることではないでしょうか?
加えると、「人による能力差」があります。本の原稿校正を頼むと良く判りますが、人によって見つける個数は違います。つまり能力差です。完璧を求めることはできない、、、この能力差はどこが責任を持つ?さらには、最近、皆さんが知るようになってきた注意欠陥症症候群、いわゆるADHD。これも、区別することすらできませんし、よしんばできたとしても病気ということになれば、責任は問えないと思います。ならば、どこかが補償しなければならないとすると、だれ?任命者の責任ですか?
こうしてみると、NRも病気も区別すらできないことがわかってもらえると思います。
では、ここで。故意に誤送信したとします。これ、上述のNRや病気と区別することができるでしょうか?うそ発見器を使えばできるかもしれませんが、通常そこまでは行いません。さらに言えば、担当者は単純ミスでも、チェックの段階で気が付いた上司がそのミスのために自分に利益があるとして黙ってしまえば、うそ発見器でも発見はできない。NR+病気もふくめると、この手のミスは多すぎてだとすると、どうやって区別できるか?もし、方法を思いつく方がいれば教えていただきたいのですが、無風凧はできません。
よって。ここでいう「故意」での損失まで考慮したうえで「保険をかける」。それしか解決手段がないリスクだということに、行政は早く気が付かなくてはなりません。
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