「修得主義」と「履修主義」
先週の記事ですが、これはオモシロイ、と思ったのが早稲田大学商学部の「同時視聴問題」。(コチラ など参照)。
履修条件に「40本の講義動画を見ること」となっていた科目で、学生が「同時再生」していたというもの。
聖徳太子でもない限り、「同時視聴=理解」することはできません。なので、複数本の「同時再生」は「同時視聴」ではないように、無風凧は思います。なので、40本の講義動画を見ること、という条件下で同時再生は「同時視聴」ではないと断言できます。
その意味において、「同時視聴」の条件を満たしていないことは明らかです。
では。倍速再生して、同じ時間に2本の視聴するのはどうでしょうか?無風凧の場合。放送大学の講義は、「遅いなあ、、」と感じるものが多い。ということは、当該早稲田の学生の中には、講義動画が遅いなあ、、、と思う人はいるわけです。実際、無風凧が大学で講義していても、「この子はもっと早しペースで理解できるからもっと色々教えられる」と感じる子がいますが、クラスには逆の子もいるわけで、、、講義速度は個人に最適化する必要がある、と言えます。よって、倍速再生はアリ、無きがしますが、、、100人もの学生が、倍速で理解できるレベルの講義を視聴させていたらとしたら、その教授は学生をなめすぎ。もっとレベルの高い講義をしなくてはならないでしょう。
そもそも、ではありますが。
大学の講義もしくは単位取得は、習得主義でしょうか?それとも履修主義でしょうか?理想的には習得主義も履修主義も、総体としては同じ教育効果をもたらすでしょう。でも、個別にみるとそうではない。まして、昨今の「卒業証書が欲しいだけ」の学生Motivationを考えると同じ効果にはならない。加えると「興味のある科目だけ」という学生も減りつつあるように思います。そうすると、官僚主義的な思想をで運営されている「大学」という組織は、言い換えるとTeal組織論言うAmber組織である大学の思考原則としては、習得主義をあきらめて履修主義に移っていきます。出席をあげること、に血道をあげることになります。早稲田もそういう大学に成り下がった、ということが出来るでしょう。
ちなみに。無風凧は完全習得主義の科目と、完全履修主義の科目を現在持っています。今年は、あえてそのように分けて講義運営してみました。習得主義は、数名の上澄みを伸ばすことが出来ます。履修主義は、最低ラインを下げることはできるますが、上位の学生は不満を持ってるだろうな、と感じています。
最後に。無風凧は、大学は習得主義で上を伸ばす教育機関であるべし、と思っていることを付記しておきます。
| 固定リンク
コメント