COVID-19: 二兎を追うもの一兎も得ず
総裁選不出馬で、「COVID-19対策に全力を尽くす」と大見得を切った菅首相。しかし、いわゆる「学習能力」は皆無なようです。
感染拡大と経済の両輪を回したい、という気持ちはわからなくはありませんが、昨年のGOTOも含め、何度も「二兎を追った」挙句に「感染拡大」となったことを、学習していない。
読売新聞が、独自記事として今朝、こんな記事を配信しました(コチラ 参照)。曰く、
「接種済みなら、宣言下でも県またぐ移動OK…10月以降に「行動制限」緩和へ」
このブログでは、何度も書いていますが、「接種済=感染拡大しない」ではありません。ブレイクスルーもありますし、感染源になることもあります。イスラエルやアメリカの事例を見るまでもありません。まして、ウイルスの変異速度が速く、今のワクチンの適用範囲も未定ですし、なにより、効果持続時間が短い。このような状況下で、「接種済なら」というのは「条件として甘すぎます」。
少し蛇足ですが、PCR検査も、「検査時点で観測限界以下である」こと以外は何も証明していないわけで、3週間前のPCR検査の結果を以てして、今、感染していないということはできません。
このように考えると、「完全終息をみるまでは、二兎を追わずに感染拡大を主に考える」施策の重要性が見えてきます。経済至上主義の方々の反乱ももっともですが、結果として「経済損失が大きく」なっていますし、ジニ係数が悪化しているということは、再分配がうまくできていない、つまり経済活動がうまく機能していないことを意味しています。つまり、「COVID-19環境下の経済は正常ではない」ことを意味しています。
これ以上、恥の上塗りのような「二兎を追う」施策は辞めてください。変異の脅威から逃れるためにも、感染拡大の可能性を下げてください。その条件下で、経済を最大化することを考えてください。(無風凧としての具体的な施策は、以前から変わっていません)。
お願いします。
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