COVID-19: 本当にデルタ株だけか?
昨日に続いて、一番簡単なCOVID-19対策。もう一度、昨日の式を見てください(こちら参照)。
一人一人の感染確率を、東京全員分足し合わせれば、「その日の感染人数」になります(説明は少し端折っていますが)。
東京都の全人口分で足し合わせる(近くに来た人が感染している確率 × その人のウイルス型による感染力 × 感染対策による防御係数 × 近くにいた時間)
この式を見ると。
感染者数、感染力、人と接する時間が増えると感染者数が増えていくことが分かります。そして、感染対策による防御係数が大きくなるのも当然感染者数が増えます。
でも、どの項がどの程度の寄与をしているのか、はこれだけではわかりません。
デルタ型は、そのウイルス型として感染力が上がっている。それは間違いないでしょう。でも、ほんとうにそれだけでしょうか? 人流が20~30%程度増えていることを考えると、単純に「近くにいた時間」も増えます。この効果を見逃すことはできません。人流の増加は、ほぼ二乗で感染確率に寄与しますから。また、マスクをしている人が減ることは、防御係数を悪化させます。加えて、デルタ型は、当初予定のワクチンでの予防確率が下がります。これは、「防御係数が悪化する」ことを意味しています。
東京都の数字だけを見ていると、七日平均で120%程度の増加率です。どの影響が一番強いか、を判別する手段を、私たちは明示することはできません。(社会学的な実験ができない、という意味で)。しかし、それぞれを少しづつよくすることは、各実に感染拡大を防ぐことができます。ただし、ウイルスの感染力を除いて。
上の式を見れば、人と接する時間を0にすれば、感染拡大がなくなることは分りやすいと思います。もちろん、それは現実的ではありません。であれば、それ以外の防御係数、を良いほうに(数字的には下げる方向に)行動しなくてはならないことが自明です。
この視点に立って、、、オリンピックを開催しますか?在宅勤務に変更することをもっと進めませんか?人流が止まることによって経済ダメージを受ける業種に対してもっと保護を厚くすることにより、人流を止めることを考えませんか?
今、日本の状態は、その選択の岐路に立っています
| 固定リンク
コメント