分科会の尾身会長の昨日の発言が、世論を騒がせています(コチラ など参照)。曰く
「本来、こういうパンデミックのところにやるということが普通でない。それをやろうとしてる訳で」
ここで「やる」のは、もちろん「オリンピック」です。
政府はオリンピックにGO。上記尾身発言はNO。この違いは、リスクに対する対策に対する心構え、ではないでしょうか。
・ GO を主張する方々は、対策を十分にすれば感染は広がらない。
・ NO を主張する方々は、どんな対策漏れがあるかわからない。
この心構えの違いは、ほとんど「埋める方法」がありません。水掛論に終始して、無駄な議論です。NOを主張する人が問題点を指摘するたびに、YESの人は「一問一答式」に対応案を答えます。それにより「説明責任を果たした」と考えますから、どこまで行っても平行線です。
無風凧は、以前より、
Fail Safe と Natural Risk いう考え方を主張しています。
Fail Safeは、対策に失敗したとしても、最悪の事態にはならない施策をする。
Natural Riskとは、ひとは必ずミスを犯すので、それを織り込んだ施策を行う。
たとえばオリンピック開催に対して、「100%の関係者がバブルと空港だけに存在するという施策」をたてたとしましょう。
ワクチンを打っていることが前提 なのでこれを完璧、と考える人たちにとって、打っていない人が居たら、とか、「打っていても100%の対策になっていない(感染する場合もある)」という事実は受け入れられない。
まして、オリンピックを開催することによって、バブル外の人たちの行動様式が変わることは、想定外でしょう。
反面、上記の尾身さんは「Fail Safeな施策が出来ない以上、オリンピックをやることは普通はない」といういい方になったのだと思料します。
せめて。GO派の方々にFail Safe、とまでは言いませんが、せめてPlan B、Plan C 程度は提示しても良いのではないかな、、、と無風凧は、思います。「起きないようにする対策」ではなくて、「起きたときにどうするか」です。これ、意外と大変ですよ。
例えばバブルの中で感染拡大が起きた場合の対策、つまり医療の問題、帰国させる方法の問題など、Plan Bとして考えなければならないことは沢山あります。それらを提示するようにしなくては、GOの施策として完璧は言えない、と考えます。ベストエフォート型の施策案で精神論を掲げるだけでは、「政治」としては失格です。
無風凧が、大学等で講義をする場合、パワーポイントを使うことが前提です。が、プロジェクターの球がきれて急に使えなかったらどうするか、は常に準備しています。「球が切れないようにチェックしておく」のは当たり前。その上でのプランBです。
オリンピックにGOの方々には、PlanB、PlanC、できればPlanDくらいまで考え、提示してほしいものです。
最近のコメント