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COVID-19: データを正しく扱うリテラシー!

昨日の日刊ゲンダイの記事が、面白かったです(コチラ 参照)。記事で扱っている「東京に換算した新規感染者数で」というのは、東京の人口1200万人にして比較しましょう、ということです。これまでも「人口10万人あたり」という比較がGoogleのサイトにもありますが、それと同じランキングになります。違いは、10万にあたりの新規感染者数というかわりに、東京都と同じ人口まで増やした場合の新規感染者数、にしているいうだけ。

単に新規感染者数のみではなく、人口比で表すことは、とても重要なことです。これまでも何度も主張しているように、新規感染者が増えるメカニズムを考えると、「衝突断面積=接触確率」で比較する必要があります。その意味では、実際の感染者数よりも、「人口比」で比べたほうが、感染拡大の可能性が分かりやすくなります。

でも。

もう一つ大切なことを忘れてはなりません。それは、「人口密度」です。衝突断面積は、「密度」の関数になります。だから、「面積当たりの感染者数」で比べる方が、より「感染拡大の危険度」を算出することができます。

ただし。

日本は島国なうえ、山岳部も多く、実際に人が済んでいる居住面積は著しく少ない。だから、「県の面積」で規格化した人口密度は、あまり正確ではないことになります。あくまで居住面積。さらに言えば、都市部と農村部ではその人口密度が変わりますから、その違いも考慮しなくてはなりません。

この様に考えていけば、どこまで行っても比較が出来ないということになってしまいます。必要悪、というわけではありませんが、人口密度の換算で比較するのが良いだろう、と考えています。

ビッグデータ・ブーム以降、データサイエンティストなる言葉も生まれ、データを扱うことが非常に重要視されるようになりました。その意味においても、データを正しく扱うリテラシーをもって、COVID-19に立ち向かいたいと考えます。

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