Times Higher Education Ranking Japan2021(ランキングについて考える)
英国の企業 Times Higher Education (以下THE)は、世界の大学ランキングを発表して居ます。そのTHEは、日本だけに特化したTHE Japanを2017年から発表して居て、一昨日、2021年版が発表になりました(コチラ 参照)。
一位:東北大学
二位:東京工業大学
三位:東京大学
(以下略)
このトップ3、皆様の「直感的」なものとは違うのではないでしょうか?おそらく、、、
一位:東京大学
二位:京都大学
三位:大阪大学(東工大、名古屋大、東京医科歯科大、東北大、、、という方もいるかもしれません)
と思っていらしゃる方が多いのではないか、、、と思います。実際、予備校が発表する難易度や志望者の人気を考えると、後者になっているようです。
この違いはどこから来るのでしょうか?無風凧の言葉で言うなら。
1) 大学のランキングは、合成ランキングである。
2) 合成ラインキングは、合成の係数に恣意性が入る。
それ以外の何物でもありません。この例からも分かるように、恣意的なランキングをもとにする、言い換えれば、客観性が乏しいランキングは信じるに値しません。
THEはもう一つ、興味深いランキングの「ツッコミどころ」を持って居ます。
THEの「世界ランキング」に於ける、日本国内の大学の順位は、
一位:東京大学
二位:京都大学
三位:東北大学
です。恐らく、THE大学ランキングを見た方のほとんどが、「???」になるのではないでしょうか? なぜ世界ランキングと日本ランングで、順番が異なるのだろう? 日本ランキングは、世界ランキングの一部ではないのか?
これも、注目している「軸」が異なるからです。ここに恣意性が入ります。ちなみに、もっとも大きく異なる点は、「論文の被引用数」でしょう。研究成果を発表するのが論文。そして、その論文に価値があればあるほど「引用される」。これを「評価」の中に入れているのが世界ランキングで、日本ランキングはほとんど考慮して居ない。その違いが順位の差です。
このように「同じ会社」が作っているランキングですら、その作成手法が異なり、つまりは結果が異なることもあるのです。
ランキング、面白いと思いませんか?
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