« 10年 | トップページ | 組織と個人(2) »

組織と個人(1)

ちょうど良い「組織論」の事例だと思うので、タレント加藤浩次氏と吉本の記事を扱わせていただきます。(コチラ など参照)。

扱う事例の中で、一般化して下記のような「背景」とします(個人的な感情などを捨てて、ケースとして一般化します)。

背景(一般化)
1)企業A と 個人 x
2)xはAの従業員であった。
3)xはAの批判を行った。
4)xとAは雇用契約からエージェント契約に切り替えた。
5)Aはxとのマネジメント契約を解除した。
6)xは個人事業主としての仕事を失った。

ここで、「エージェント契約」という言葉があまり一般的では無いかもしれませんが、Uber Eatsなどでも行われている個人事業主と企業の契約形態の一つと考えて良い。つまり、表向きは「対等な」契約です。

さて。

今日は、まず5)を考えてみます。契約を解除、というと対等な感じがしますが、果たしてそうでしょうか?この形式、、、Uber Eatsも良い例だと言えますが、、、だと、雇用契約では無いですから、契約の解除はいつでも出来ます。これを拡大して行くと、企業は全ての従業員と個人事業主契約することにより、企業の都合でいつでも解除できる、言い換えれば「解雇」することが出来ます。もっといえば、アルバイトと同じ形になります。

ただし。これは、全く逆のことをいうこともできます。
xの売り上げがAの売り上げの半分を超えているような場合を考えてください。xとしてAに所属している意味が無い、と判断した場合は、xがAとの契約解除をすることが可能になります。xは、売り上げを盾にとり、Aを独裁化することが可能です。そして、独裁が難しいとなると契約解除、そしてAが破産。

このように考えると。結局が企業と個人の力関係(この言葉も随分曖昧だと思いますが)が如実に表れる契約形態になっているということになります。

加藤の乱では、結局「吉本の加藤切り」という言い方をしているマスゴミが多いようですが、上述のように考えれば、加藤氏の売り上げが吉本の売り上げの中では大きくなかった(大きくなくなった)ということを意味しているにすぎません。(続く。)

|

« 10年 | トップページ | 組織と個人(2) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 10年 | トップページ | 組織と個人(2) »