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COVID-19: 誰に何を謝るのか?

厚生労働省の役人が深夜まで飲み会を開いて居た事件。田村厚労大臣が「お詫び」をしました(こちら 参照)。

記事によると、田村さんは

「国民の信用を裏切る形になった。深くお詫びを申し上げる。対象者を早急に調査した上で厳正な処分をしてまいりたい」、、、(1)
「厚生労働省は新型コロナウイルス感染症を防ぐ立場にあり、国民の皆さま方に色々な形で生活の制約をお願いさせていただいている。そういう活動をしないよう申し渡していた。二度とこのようなことがないよう、省内で気持ちを引き締め直していきたい」、、、(2)

のように述べて居ます。

まず、(1)を見て。田村さんは、誰に、何を誤っているのでしょうか? 厚労省内に不届き者がいたことを国民に謝っているのでしょうか?だとすれば、、、申し訳ないけど、田村さんは「大うつけ」です。

「優秀な厚労省の役人ですら守れないルールを作った政府が悪かった。国民のみなさまごめんなさ。」

ならば、国会議員としての意見です。しかし、不届き者がいることを謝るのは筋違い。どんな組織にも不届き者は居ますし、その不届きものの行為を謝るのなら、例えば任命責任としての自分を「罰し」なくてはなりません。対象者を見つけだして厳正な処分をする、など、自分を蚊帳の外に置いてしまって居ては、何をか言わんや、です。

その上で。「二度とこのようなことがないように、気を引き締める」というのは、何もしません、と言っていることと同値。これは二つの意味があり、

A) 精神論でなんとかなる問題ではない(Natural Riskと同様に、確率的に起きる事象である)

B) 二度目起きた時にも、三度め起きた時にも、上記の文言はそのまま使える。つまり、論理的には何も言っていない。

例えば、「二度目に起きたら、私は責任をとって辞任いたします」ならば、三度目がないわけですから、論理的に「責任をとる」ことになります。

このように考えると、田村さんの発言は、単なるポーズだけ、と言って過言ではありません。

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