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美意識とは(詰将棋で考える)

20210203 右図(投稿図)は、先日、スマホ詰パラで採用された2021年握詰の再掲である(スマパラNo.16066、または コチラ 参照)。

この詰将棋、最初の一手は、成生非限定で▲12銀成(生)となる。

実は、攻め方の銀は、攻め方玉方の4枚の金と入れ替えることができる。特に玉方の金と入れ替えた場合、成生の非限定から解放される。

成生非限定はキズであり、詰将棋の評価を下げるものであると理解している。成生非限定を回避する手段たあったにも関わらず、なぜその入れ替えをしなかったのか。

それは、ただただ無風凧の美意識としか言いようがない。銀と、4枚の金とそれぞれ入れ替えてみて、一番「美しい」と思った形が投稿図(完成図)。

恐らく、ではあるが、、、23銀14金のいわゆる「美濃囲」型が落ち着いて見える、とか、玉方の守りが銀だと薄すぎると感じる、とか、そういうのが積み重なっているのだろう。加えると、どうせ非限定を出すなら早いうちに出してしまおう、というのも一因かもしれない。

御通家の皆様はどのように感じられるだろうか?

この様に考えると、美意識なんて結局は説明できない好き嫌いの結果で、論理的に説明できるものではない。いや、論理を超えたところにこそ美意識の出番があるのではないか、と思う。

長らく論理の世界(物理や数学の世界)で生きてきたからこそ、美の世界も大切にしたいな、と思っている。

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