« COVID-19: 緊急事態宣言の使い方 | トップページ | COVID-19: 本当のDX »

COVID-19: 学校教育はどう変わるのか?

COVID-19環境下、学校教育は大きく変化しました。この変化、は改良を必ずしも意味していません。

色々な調査がなされているようですが、どれもまだ全体合意を取れていない状態だと感じています。大勢はこんな感じでしょうか?(大学教育が主ですが、小中高も時々入っています)

1) 講義自体には、賛否両論あり、当初に比べ賛成が増えてきている。
2) しかし、物理的に「大学」に行けないことは、人的ネットワークを構築する意味からもマイナスで撮られられている。
3) 家庭の収入やアルバイトが減ったことにより、経済的に学業を続けられない、と感じている人が相当数いる。
4) 実務・実習・実験系の単位では相当苦労している(実質無理なものも多い)。
5) 萩生田大臣を始めとする文科省は、対面式を強く推奨。
6) 小中高、特に小学校は在宅時間が増えることにより、パパママへの負担増。
7) 平井大臣が音頭を取っていますが、デジタル教科書も賛否両論があるようです。

さて。色々な意見を聞いていて、「Learning Pyramid」を思い出しました。学修するのに、どのような手法が適しているのか。

①聴く(講義) < ②読む < ③動画 < ④デモ < ⑤討論 < ⑥体験 < ⑦教える

という順番で、右に行くほど学習効果があがるとされています(注)。これを基に、COVID-19下で行われている教育の変化=OnLine化 を評価すると。

1. 講義を単にOnLineにするだけなら、①のままなので、向上は無く、そのた(例えば上述の2)等)による劣化が目立つ。
2. ただし、動画として配信するなら、③が入るので、教育効果が上がる可能性はある(ただし、2度目を見る学生は少ないだろうから望みは薄い)
3. 講義としての動画(Well Tuned Content)を配信出来れば、OnLineが効果的。
4. 教室では実現が難しい討論をOnLine上で実装できれば、OnLineの方が効果的ということもあるだろう。
5. OnLine上での体験は非常に限定的になるので、体験を必要とする実務実習実験系は、どうやっても対面式には勝てない。
6. もっとも効果的である「教える」は、OnLineでも対面式でも実現が可能だから、OnLineで効果があったとするなら、これまでの教育方法が間違えていたと考えられる。

このように整理すると、実務実験実習系を除くと、学習内容的にはOnLineに分があるようです。今後、どのようにすればよいか、、、についてはまた改めて。

(注) この効果にかんする原著論文を探しているのですが見つかりません。ご存じの方は是非ご教授ください。

|

« COVID-19: 緊急事態宣言の使い方 | トップページ | COVID-19: 本当のDX »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« COVID-19: 緊急事態宣言の使い方 | トップページ | COVID-19: 本当のDX »