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実務家教員について

実際の数はよく知らないのですが、最近、無風凧の周りでは「実務家教員」を目指す方が多くなりました。企業での経験を活かして大学で教鞭をとる、と言う感じでしょうか。

実務家教員という言葉が定義されたのは、多分、専門職大学院が設置された頃から。実務家教員を三分の一以上、という設置基準があったと思います。

かく言う無風凧、修士課程を企業研究所で過ごし、新卒就職が企業の研究所で大学に半分入り浸って論文書きや特許書きに明け暮れ、大学教員も経験している、と言うキャリア。現在も大学教員と代取の二足の草鞋、、、と言うわけで実務家教員に括られてはいますが、自分では研究者教員なのでは、と思うこともしばしばあります。

実務家教員、という言葉が出てくる前から、キャリアパスとして企業で10年ほど経験をしたのちに大学に戻って教授という方は沢山いらっしゃった。以前の方々と、昨今の実務家教員の違いは、現場にいると歴然としています。

以前の方々は、研究者教員+企業経験値 という感じでした。今の実務家教員は、実務経験に基づいた実践的な「経験」があるのでしょうけど、申し訳ないですが、「体系的な知」になってない方が多い。ある専門分野に関しては強いのだけどピンポイントで、特に、初年度教育には向いていない。

そのような方は、学生との距離感も分かりづらく、まるで企業の上司部下のように学生に接するか、義務教育の生徒のようにあつかうか、、、という感じで、教員としても「位置付け」が曖昧。

さらに言えば、企業において「役職定年」などというものが設定されてから、役職定年前に大学で教授のポスト、という肩書きに走っていると思われる方も散見されます。ちょっときびしい見方かもしれませんが。

結果、レベルの低い講義になっている、、、と言わざるを得ない方も多いようです。

セカンドキャリアを大学に求めることを「悪いこと」とは言いませんが、それなりの「特性」があることを確認した上で、「覚悟」を持って実務家教員になって欲しいと考えます。

 

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