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COVID-19: データリテラシー2

一昨日の続きを少し(コチラ 参照)。

重症者数と死者数が増えていないから感染は広がってない、という方がいます。これはどうでしょうか?

これは、一時期、TVなどで「死者数÷10万人当たりの死亡率」と「感染者数÷10万人当たりの感染者割合」から感染者数を割り出していた悪弊が残っているのだと思います。上記2式は、死者数÷感染者数 は一定である、ということを指していますから、死者数が増えない限り、感染者数は増えません。

これがおかしいのは、死亡率と感染者割合が常に一定である、という前提に立っていることです。言い換えれば、十分長い時間がたった後で、統計的な数値が確定した後であれば、この論法は使えるかもしれませんが、現時点では、死亡率一つ取っても、定説ができていません。

加えて、ECMOをはじめとした対応方法、ステロイド剤の効果など、日進月歩で対応が進んでいます。つまり、中等症以上にならないような工夫が、医療崩壊が起きていない時点では、有効に作用しています。その証拠は、発症者数から中等もしくは重症に進む率が減っているから(注:ファクターXを含む)。

その意味では、昨日の「感染は拡大している(感染者は増えている)」という結論を、何ら否定するものではありません。

データリテラシー・シリーズの最後に。

「感染してもインフルエンザほども危なくないから、今の自粛ムードなどは過剰である」という意見に対して。

危険であるか否か、はまた別のデータを正確に読んでいく必要があります。ここまでの議論では、「危険か?」については論じていません。なぜなら、「危険」に対するコンセンサスが取れていないと思っているからです。

ただし、現実の医学的・疫学的な事実と、人口に膾炙した場合の影響、即ち「噂」「扇動」は、まったく別の議論です。幽霊は存在しない(存在が証明されていない)と言っても、幽霊を怖がる人は後を絶ちません。それと同じで、志村けんさんをはじめとして犠牲者が出たという「恐れ」は、そのまま「感染することへの恐れ」となっていることは容易に予想されます。この「恐れ」の部分まで含めて、政府施策は決定しなくてはならないのです。

景気だって、何ら科学的根拠はなく、経営者たちの「感覚」をアンケートしたものにすぎないのですから、景気を信じるなら、COVID-19を恐れる民意を取り入れても良いのではないか、と無風凧は考えます。

 

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