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COVID-19: 最適停止理論による政策決定に関する提案

命が大切か、経済が大切か。

COVID-19の問題は、こんな二元論に落とし込むことはできません。人命はもちろん大事、でも経済も回さないわけにはいかない。

こういう時に、経済の世界では、「最適停止理論」という考え方で、「双方考慮の上の最適解」を求める手法があります。勿論、「仮定」は入りますから、絶対の方策が出てくるわけではありませんが、「基本的な考え方」は最適停止理論で求めることができます。

評価関数は、死者(Death) としてみましょう。首が回らなくなって自殺するDEC か、感染症で病死するDEP です。

DEC+DEPを最小にするための、予算戦略、が政府のとる「施策」であることはお分かりいただけると思います。

境界条件として、「予算Budget」があります。勿論、予算も少ない方が良いのでしょう。

予算は、経済を回すために使うBEC もしくは感染対策で使うBEPのどちらかに使われます。BECの例はGoto キャンペーンの費用、BEPの例は医療費や緊急事態宣言下における10万円の一律給付です。

さて、少し難しくなってきますが、BECが少なくなるとDECが増える。BEPが少なくなるとDEPが増える。これをBudget > BEC+BEPで解析する。

定式化は、

min{Death} = ∫ {Dep(t)+Dec(t) } dt   

subject to min{Budget} = ∫ {Bep(t)+Bec(t)} dt

where
Dep(t) = f(Bep(t))
Dec(t) = g(Bec(t))

です。fとgの関数形を決めれば、最適な戦略が導かれます。

このような形でCOVID-19の政策を立案した例をご存じの方がいれば、教えてください。

# 追伸; 自粛により、会社苦での自殺が減った、という記事を見ました。ということは、BEPが増えるとDECが減る、というのが組み込まれる必要があります。それは、上述の Depの関数形を書き換えたらよいのですが、これで定性的な方向性が大きく変わります。

 

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