「緊急事態宣言」「東京アラート」という記号の価値と消費
5月25日: 東京都の「緊急事態宣言」解除、東京都は規制緩和ステップ1へ
6月1日: 東京都は、規制緩和ステップ2へ
6月2日: 「東京アラート発令」
この一週間の大まかな流れが上記です。無風凧は、このブログの 5月23日、5月26日、5月30日、と矢継ぎ早にCationを上げましたが、、、間に合いませんでした。まあ、今日もごまめの歯ぎしり、なブログになります。
5月26日にも書いたのですが、国も都も、そもそも「自分が以前に決めたルールを守っていない」ことでこの体たらくを招いています。つまり、自分たちが決めていた「解除」の期限を、科学的論拠もなく解除してしまった。それは、自分たち(安倍、西村、小池、尾身、脇田ほか)の責任であることを、深く反省してほしいものです。総合して判断した、専門家がOKを出した、、、であれば、専門家も同罪です。アラートがこのまま伸びて、無風凧の帰宅が遅れるとしたら、その原因は安倍さんであり、小池さんです。
そもそも。緊急事態宣言の解除、が早すぎました。緊急事態宣言前に感染のピークがあった(こちら 他参照)、緊急事態宣言自体は壮大な失敗だった、などという論調がネット上では取りざたされていますが、それは、感染数だけを見ているから。では緊急事態宣言前になぜピークを越えたのか。それは、感染が拡大していた時点で、次に緊急事態宣言が来るぞ、という前触れに対する用心から、国民の行動自粛がなされたからです。つまり、記号としての「緊急事態宣言」が、価値を持っていて、それに対する期待値(期待という言葉が適していないことは理解していますが、ほかに適当な言葉が思いつかない)から行動自粛が起きたのです。宣言が続いている間は、価値を持ち続けていました。その証左が、「早く解除しろ」というプレッシャーです。それに負けて、「いきなり解除」してしまいました。その瞬間、「緊急事態宣言」という記号は消費されてしまい、無価値なものになってしまいました。民心的には、既に「用心終了」「自粛終了」という言葉=記号に転化してしまったのです。その意味では、5月14日の39県への緊急事態宣言解除も、東京アラートの遠因の一つです!
その証拠が、この2,3日の感染者数の増加です。ギリギリのところで感染爆発を抑えていたのかもしれませんが、再度、増加に転じました。ここで、都が新しく「東京アラート」という記号を出してきましたが、、、おそらくは、だれも自主的には対応しない。強制的な手段で何らかの施策をする必要があるでしょう。つまり、東京アラートという言葉は、既に、「無価値」な記号になっていると分析しています。
今、もし国民に対して、自粛を求めるのであれば、「第二波」ではないでしょうか?それ以外の言葉=記号は使い切っているように思います。三密もそろそろ賞味期限切れ。
いずれにしても、「記号消費社会」の現代において、記号の扱いを間違えた結果が、今回の「東京アラート発動」につながっていることはまちがいないことだと分析しています。
ついでに一言。早急な解除を望んでいた方、そして、緊急事態宣言が不要だとおっしゃっていた方、まだそう思っていますか?第二波がくることで、さらに大きな経済的な損失を生みます。燎原の火は最初に止めるしかないのと同じく、ウイルス拡散も、初動が大切でした。経済的損失は、3倍くらい、違っていると無風凧は計算します。
この状態となっては、やはり、基本に忠実に、ではないでしょうか。、、、今はそれしか思いつきません。、、、無風凧はいつになったら、帰宅できるんだろう?
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