« COVID-19:濃厚接触(感染防止の3要素考) | トップページ | COVID-19: 迅速に(付:百田尚樹さんへ) »

COVID-19: 必要なECMOの数は、14000台以上!

ようやく、関東近県で「自粛要請」が出されています、、、無風凧の私見では、1ヶ月は遅かったな、というのが実感ではありますが、過去は取り戻せません。

この先、いろいろな事を想定して「最悪の事態を避ける」必要があります。その一つは、重篤患者を入院させるためのベッドの数、そして、最終兵器であるECMOの数です。今回はECMOの必要台数をEstimateして見ましょう。

簡単にするために。日本人の人口を1億人とします。そして、再生産Rate(一人の患者が何人に感染させるか)を1.1とします。この場合、集団免疫ができるまでに、感染する人の数は、大雑把に言って1000万人になります。致死率が1%の場合、10万人の被害者が出ることになります。

死亡する⇒少なくとも重篤なる⇒ECMOが必要、と推論します。そして、重篤者の半分が死亡すると仮定します。

感染者増加数をガウス近似すると、半値幅をどの程度に取れば良いか、など悩ましいことになりますので、えいや!と、次のように線形近似をおきます。

全ての死亡は1年以内に起こる。そして、6ヶ月目まで線形に伸びて、その後、線形に縮小する。と無謀な近似をします。(ガウスを三角に置き換えたもの。ピークは、ガウス近似より随分抑えられる、、、というか、随分甘目のモデルです)。入院期間の平均を14日と仮定します。

この近似・仮定を置いた場合、日本で必要なECMOの数は、約14000台です。この数字は、日本に存在するECMOの数(2600台、こちら 参照)の5倍以上です!つまり、ECMOがないために「本来なら死ななくてすむ」方が相当数落命する、という予測になります。

このEstimateは、あくまで新聞発表などの数字に基づく0次近似です。もっと精密な算出が望まれます。でも、中位推計でではなく、最悪の場合を想定したEstimateの上で、施策や目標設定をして欲しいと主張します。

|

« COVID-19:濃厚接触(感染防止の3要素考) | トップページ | COVID-19: 迅速に(付:百田尚樹さんへ) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« COVID-19:濃厚接触(感染防止の3要素考) | トップページ | COVID-19: 迅速に(付:百田尚樹さんへ) »