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敗因21ヶ条におけるランキング(ランキングについて考える)

山本七平著「日本はなぜ敗れるのか」。

10年ほど前に読んで、その後本棚にずっと存在していたはずなのですが、「気配を消していた」本です。先週末、なぜかserendipityして、、、つまり、急に目にとまりました。

内容は、虜人日記(小松真一著)における「第二次世界大戦でなぜ日本が負けたかの敗因21ヶ条」の、山本七平視点での解説書・意見書という位置付けで、内容については、ぜひ、ご一読ください。

今回、無風凧が取り上げるのは、「小松版21ヶ条におけるランキング」と、「山本七平解説の21ヶ条のランキング」についてです。

21か条、と聞いて、皆さんは、「21ヶ条の重み」が、小松氏も山本氏も同じだと思っていると感じますか?

これまでもなんども指摘してきましたが、何ヶ条であろうと、最初にある一つは、特別な意味がある、というのが無風凧の主張です。少なくとも、論述する人(つまり著者)にとって、一番強い意味を持っている、というのが無風凧の解釈。その上で、、、21ヶ条の「どこからが本当の意味で順不同になるのか」。

例えば。小松氏が15番目にあげている項目を、山本氏は1番目に取り上げています(バーシー海峡の損害と繊維喪失)。山本氏が、なぜこの項目を最初に取り上げたのか。小松氏はなぜ15番目だったのか。無風凧が考えると、15番目というのは、すでに「ほんとうの意味で順不同に」なっている部分なのではないか、と思うのですが、一番はじめ、は上述のように特別な意味があります。

もし。山本氏が「小松氏が一番目にあげている項目は、私も一番だ」と思った上で、「15番目の項目も忘れられない」という意味で15番目を最初に解説したのだとすれば、1番目の項目は、「もっと市民権を得ている(誰でもが知っている)」という判断が山本氏の中で行われていると考えるのです。

つまり、、、精兵主義の軍隊に精兵がいなかった、という第一条は、当時の日本人の「コモンセンス」になっていたと無風凧的には判断します(ちょっと「井沢元彦チックな読み方」ですね)。

このように読むと。「第二次世界大戦で日本が負けた最大の理由は日本人の共通認識になっていた」と読めて、、、そして、今の日本、特に政府系の各種プロジェクトでの人員配置も「精兵」でなくても「精兵」として考える癖が抜けていない、、、ので、やはり日本は国際競争の中では負けて行くのだな、そして、日本人は「それを知っていながら容認している」と深読みしてしまうのです。。。。つまり、いつまで立っても、日本は国際競争の中では勝てない。

ちょっとロジックが複雑でしたね。反省。

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