デフォルト(左右対称の詰将棋、その後)
この一週間、左右対称の詰将棋を色々調べていたのですが、凄い作品見つけました、、、というより、看寿賞作品なので、知らなかった無風凧が「勉強不足」なだけなんですけど。
相馬康幸様作「デフォルト」2003年看寿賞中編作品。
作品は、例えば コチラ(相馬様HP)、 コチラ(詰将棋おもちゃ箱) などで公開されています。
相馬様のコメントは ご自身のHPで書かれています。コチラ。(無風凧の駄文より、← をご一同されることをお勧めします。)
この作品、配置図が受け方の「51玉、41金、61金」の無仕掛けの対称形。41か61のどちらかがなくても、「正解手順」は同じなのですが、その意味で飾り駒と思われた41か61の金が存在すると、なんと反対に逃げた場合の「隠された詰将棋」が存在しているのです(相馬様は「プラスαの詰将棋」、と表現されています)。偽作意という言葉が正しいかどうかはわかりませんが、玉が右に逃げても左に逃げても詰む。でも、正解は片方だけ、、、というのは、一種究極の機能美を感じます。相馬様の言葉を再度お借りして「左右対称を利用した、作意手順と変化手順の積極的な融合 」です。
相馬様も正解手順だけを対象にするなら、41か61のどちらかの金は不要駒かもしれませんと書かれていますが(相馬様は、「よくできた簡素図式の作品程度」と書かれています)、作品全体として、必須な駒です。ただただ「凄いなあ、、、」と感心しています。
この「プラスα」の部分は、詰将棋アプリでは発見することすら多分難しくて、「人間の脳」でなくては作れないものだろうな、と思うと、「デフォルト」の奥深さも一入です。
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