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H. ミンツバーグ

引越の準備をしていると、必然的に書棚を見返すことになります。毎日見ている書棚なのに、こういう時にぴょこんと「久しぶりに読んで頂戴!」って出てくる本があるから不思議です。

昨日出てきたのは「H.ミンツバーグ著 MBAが会社を滅ぼす」。

この本は、日本語タイトルが結構「攻めて」いますが、原題は「Managers not MBAs」というもので至って「真面目」な本です。

無風凧が組織論で学位論文を書いている最中の上梓でしたから、内容はよく覚えていて、ちょっと感情的な愚痴が多いような気もしますが至極真面目です。無風凧の「経営学教育」の一つのバックボーンです。10年経って再読して、やはり面白い著作だ、と感心しています。

所で、読みかえして、大きな矛盾・課題に気が付きました。

1) MBA教育は記述的なある必然があると「規範的に」書いていること。

2) MBA取得者というネットワークの効果に触れていないこと。

さらに。ここがもっと重要なのですが、

3) ミンツバーグもイノベーション教育について一家言ある方です。そして、イノベーションはボトムアップだ(現場思考)、というのが主張だと思っていますが、彼の「マネジメント教育」は「トップダウン型のイノベーション」を起こすことはできますが、ボトムアップ型のイノベーションは、原理的に起こすことができません。それに気が付いているから、2)の記述がなかったのかもしれません、、、、

などなど。

楽しい読書でした。

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