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絶版譜への対応

ここ数日で、絶版/版元切れの楽譜を3件、扱いました。各社、対応が異なり、そして、、、そのいずれも、「楽譜の違法コピーが蔓延するのは仕方がないなあ、、、」と思える対応でした。今日は、その3つのケースを紹介します。

1.A社の場合。

この曲は、演奏する為に同じ楽譜を複数欲しいと思い問い合わせをしました。無風凧は一部は持っているのですが、そのデジタルコピー(所謂コピー)は違法ですから、A社に問い合わせをしました。その結果、、、、

「弊社楽譜のデジタルコピーは許可しません」
「作曲者(実は既に故人)に、問い合わせをして原譜や複製に関して問い合わせてください。」

いずれにしても、無風凧のように「厳密に」著作権を考えている人にとっては、この楽曲の演奏は二度とできない、ということになります。若しくは、、、無風凧が「違法デジタルコピー」するしかありません。

2.B社の場合。

一冊900円で売っていた楽譜集が絶版。その中の一曲だけが欲しかったのですが、それをB社に問い合わせたところ、「一曲当たり、1000円+税」。、、、。どうしても欲しい曲だったので、言い値で買うことにしました。このケース、図書館で借りてコピーすれば30円で済んだ話です。せめて、一枚20円+郵送料程度なら、違法コピーは減るのですけどね。

3.C社の場合。
既に著作権が切れている楽譜。この楽譜はすでに何十年か前に一度出版されたきり。当時の出版社から辿ってみると、現在「貸し譜」として出されているらしい。その値段が、、、何と、1か月でX万円!しかも、演奏会を開くなら、更にY万円。著作権が残っている楽曲なら、演奏会に対して著作権料を徴収するのは法的根拠があると思いますが、没後50年を超えて(つまり著作権保護期間が70年に延長される前に50年を迎えている)著作権料を徴収する、、、しかも、著作権者ではないにもかかわらず、です。X+Yが約10万円として、、、200人の来客の演奏会の場合、満席だとしてチケット代に500円上乗せする価格設定。これは、かなり現実離れしています。逆に言えば、図書館に残っている楽譜や、音源を元にして耳コピで楽譜を作って演奏する、、、言い換えれば、「違法コピーする」ことの温床です。

上記3つのパターン。何れも「今でも出版がつづいていれば」安価で合法的に楽譜入手が出来るにも関わらず、絶版もしくは版元切れの為に、多大な費用がかかる、、、しかも時間がかかる。デジタルコピーなら時間もかからず、10円。

四角四面に遵奉すれば、違法コピーとなるのでしょうが、このような出版社の対応を見ていると、出版社側の対応にも問題があるように思います。

 

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