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上野千鶴子にケンカを売る

東大の入学式が4/12に行われました。ジェンダー論の第一人者で、 ウィメンズ アクション ネットワーク理事長の上野千鶴子さんが祝辞を述べました(コチラ 参照)。無風凧は、東大で上野先生にケンカを学んではいませんが、、、次いで書けば、遙洋子著の「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」を読んでなくて、タイトルだけを戴いていますが、、、祝辞の内容に、「学者らしからぬ」発言があるこので、あえてケンカを売ってみます。

無風凧がケンカを売るのは、上野先生の祝辞中にある「統計は大事です、それをもとに考察が成り立つのですから。」の部分です。上野先生は、祝辞の中で、統計で「ウソ」、、、とまでは言いませんが、「根拠のない主張」をしていると考えるからです。

まず、絶対におオカシイ(学問的に間違えている)のは、1.03という数字の扱い方。この1.03は、男子の合格率/女子の合格率 であり、1を越えていたら男子が合格しやすい、という事を意味しています。上野先生は、1.03という数字を「統計上有意である」という言外の主張をしていますが、、、、東大の2108年度の受験データは、

男子合格者82、受験者315、合格率26.0%
女子合格者16、受験者63、合格率25.4%

です。みなさま、試してみてください。女性の合格者数を一人増やと、男性の合格しやすさは、0.96となります! つまり、1.03(正確には1.025ですが)は、「最も均衡した場合」の数字です! 募集人数内で、「最も男女の性差による合格しやすさが変わらない結果」を示しています。

ところが、上野先生の祝辞は、1.03を「男性の方が合格しやすい」と紐づけているのですから、学者の端くれとして、無風凧は上野先生にケンカを売ります。(他の言い方をすれば、男女の合格しやすさは、統計有意ではない、と言っても良い。)

# 蛇足ですが、平成25年以降で、25,26,29年は、女性が合格しやすい年だったことを、付記しておきます。ちなみに統計有意の年はありません。

加えて。

大学の入学者数。高校での成績分布が、男女で差が無いことを論拠に、東大への女性入学者の女性比率が2割以下であることを問題視してます。教授や研究科長の数が少ないことを問題視しています。、、、では。なぜ50%であることが是なのでしょうか?

ここで無風凧が指摘したいことは、女性の、「生物学的な」存在としての女性の理想的なライフサイクルを考えた場合に、大学入学者数の男女比が50%であることを是とする論拠は、上野先生は示していません。

逆に言えば。一例ですが、高学歴化して、女性初産の高齢化、その結果としてART→帝王切開→母子ともにリスク。これが理想でしょうか?。医学の進歩で高齢出産が可能になったことと、動物としての出産適齢期は一致していません。それを考慮したうえで、大学入学50%でしょうか?

少し見方を変えると。人間を除く動物は、すべて「性差による役割分担」が存在しています。それが「動物」として自然なあり方で、その上で「理想の状態(例えば大学入学の男女比率)」を算定するのが、社会学者としての本分ではないでしょうか?

無風凧も、「動物としての理想の状態」を正として上記を展開して、それ以上の論拠を示していません。その意味では、入学割合50%を是とする上野先生と同じかもしれませんが、上野先生は、「50%が平等」という「統計の思い込み=トリック」を使っています。そこが、2つ目に「ケンカを売る」部分です。

このケンカ、皆様はどちらに分があると思いますか?

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