d3919 梅原猛は怨霊になるのか
梅原猛氏の訃報が飛び込みました。享年93歳。ご冥福をお祈りします。
以前、、、cocologのEventで「大人として読むべきオススメの本は?」という企画の際に、無風凧は、「日本文化論(梅原猛著)」を挙げました(コチラ 参照)。もう30年以上前から何度か読み返しています。特段深い記述があるわけでは無いのですが、平易読めて、端々で自分なりの哲学的思考に入り込むことができる、良い入門書です。
訃報にさいして、wikiをみたら、単著だけでも100冊! 無風凧はその1割程度しか読んでいません、、、というか、これまで読んだ哲学系の書物は100冊に届かないかもしれないと思うと、いかに筆と頭の回転が速かったかが判ります。
晩年。色々な会議や委員や役職を歴任されました。本人として嬉しかったのだろうか、、、と今更ながらに思います。もっと自分の思索の時間が欲しかったのではないかな、と思うのです。
というのも。梅原哲学の一つのトピックスは「怨霊学」。聖徳太子も菅原道真も柿本人麻呂も梅原流に言えば、怨霊。日本は怨霊が守る国(ちょっと極論)です。人は、志半ばで倒れたり、思い通りの人生を歩めなかったりで怨霊となる。ということは。もっと哲学したかったであろう梅原氏は、いま、怨霊になっているのではないだろうか、、私達は、梅原氏怨霊を慰めることが、即ち日本という国を再考(再興)することになるのかもしれません。
改めて梅原猛氏のご冥福を御祈りします。合掌。
| 固定リンク
コメント