D3787 パワハラって何(3)、、、とある楽団のケーススタディ
皆様は、どう思いますか?
とある楽団(合奏団)での実例です。これをケースに、パワハラって何?を考えてみてください。
その楽団では、演奏会に出演するメンバーは、楽団員の希望を調査したうえで、事務局(運営側)が最終決定して楽団員に連絡する、となっていたのですが。
ある団員(無風凧の知人)は今回は出演を希望していなかったのに、人数が足りないから出てほしい、とパートリーダー(運営委員)に依頼されて一度は承諾。その後「人数が多くなったから降りてくれ」と言われて、これも了承。
ところが、演奏会が近くなって、何の事前相談もなく指揮者がその団員に、
「出る出ないは俺(指揮者)が決める事だ。プロなら出ろ。これは決定だ」
指揮者に上述の経緯で降り番だと告げると、指揮者は
「決めるのは指揮者だ。俺が決めたのは、今日だ。だから、それ以前の事は関係ない。出ろ」
と言い放ったそうで。無風凧の友人は、他の都合もあり、出られない旨を伝えましたが、「出ろ」の一点張りだったそうです。
この指揮者は、指揮者というポジション(地位)を使って4つの点でハラスメントを行っていると考えられます。
1. 楽団の乗り番/降り番ルールを無視している
2. 「プロ」という言葉で尊厳を傷つけている。自分が責任持てない場合は、「出ない」判断をすることも、「プロ」の自覚であるにもかかわらず、高圧的にそれを否定して「私の言うとおりにしろ」と強制している。
3. 過去の経緯を無視している。権力主義てきなハラスメントは、「自分が決めたのはいまだ」ということが多い。過去の経緯を考えもせず無視するのは、パワハラの典型です。
4. そもそも、指揮者は事務局とのコミュニケーションも取れていなければ、その団員との会話も成立してない。それどころか、それらを無視して一方的に「指揮者」という地位で押している。
これなどは、パワハラの典型っです。勿論、演奏会を成功させるために出演してほしいという気持ちもわかりますが、人の上に立つには、コミュニケーションにもそれなりのバトンテクニックが必要ですよ、Iさん。
注: 「バトンテクニック」とは、オーケストラにおいて、指揮者が指揮棒を振るテクニックの事。これが上手な人ほど、良い演奏(合奏)を引き出す事が出来る。
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