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[3735日目]クールジャパン機構は大失敗

クールジャパン機構の大失敗が人口に膾炙しているようです(コチラ 参照)。

クールジャパン機構(以下CJ機構)は、「目指せ!第二のジャパニメーション」を目標に2013年に設立された機構。85%が税金で賄われ、これまでに600億円を超える出資をしています。。。。が、このCJ機構、全然回収が出来ていない、とのことです。

上記記事には、三越伊勢丹のマレーシア進出や、京都のアニメ会社設立の失敗例が紹介されていますが、成功例を挙げろ、と言われても思いつかないくらいです。

ここから先は、CJ機構の失敗の構図です。

アニメ、コミックのような所謂「サブカル」のように、元手がゼロの人を如何にエンハンスするか、がCJ機構の「うたい文句」です。実際、ジャパニメーションという言葉を聞いたときに、ほとんどの方は、「オタク」という言葉を想起すると思いますが、「傾き者が大成する」というのが、CJ機構の狙いです。CJ機構のHPにはミッションとして<参考>のように述べてます。

実態はどうか。

1. 大手企業(いわゆる一部上場企業やそれに準じる企業)が母体となっているプロジェクトにしか、出資しません。

2. 出資委員会が、官もしくは民でも「旧式のビジネスモデルにおける成功者」です。言い換えれば、「過去の事例に縛られる人」ばかりで、いわゆる「Venture」は排除します。

3. リスクマネーと言いながら、リターンを確実視することが最大の課題となっています。取りこぼしは認めない、という風潮で10勝0敗を目指している。結果、リスク投資をしない。

これだけでも、CJ機構が失敗する理由はお分かりいただけるでしょう。結果として、大企業の「お財布代わり」になっているだけで、本当に可能性のあるプロジェクトには一銭も投資していないのが、CJの失敗の本質です。

かつて。無風凧が新しいVentureとして新しいプロジェクト案を持ってCJ機構に行った時の話。たった3億程度の出資をお願いに行ったのですが、、、、まず、

1.幹事会社(事業会社)としての大企業の参加が無い。

の一言で、切り捨て。その上で、

2.将来、世界中で受け入れられることの証明して下さい。

アニメが世界で受け入れられると予言できた人が、50年前に何人いたのでしょう!!10年後、何が流行してビジネスになっているか(大化けしているか)、予言出来る人は皆無です。ですから、リスクマネーをとって、確率勝負で、1勝9敗で十分なんです。その証明を求めるなど、本末転倒です!(このロジックが判っていない人は多いです。イノベーションがおきない最大の原因はココです。)

この2つは、イノベーションができない大企業と同じ症状です。つまり、CJ機構自身、クールではないのです、、、、失敗は最初から予言できました。

今思えば、、、1の幹事会社への出資は、もしかしたら、「天下り先」の選定と絡んでいたのかもしれませんね。

本気でCJ機構を立ち上げなおしたいなら、無風凧のご相談ください。2035年までには、投資回収率100%を実現して見せます。

<参考> CJ機構のミッション
・クールジャパン機構(以下、「機構」)は、この「日本の魅力」を産業化し、海外需要を獲得するため、リスクマネーの供給を中核とした支援を行い、将来的には民間部門だけで継続的に事業展開できるような基盤を整備することを基本的なミッションとします。加えて、新興市場の開拓やこれまでにない新たなビジネスモデル等への支援を通じ、いわゆる勝ちパターンとなるような「成功モデル」を創出します。そうした「成功モデル」の他の事業・分野への横断的な展開(「ヨコ展開」)に積極的に取り組み、更なる海外市場の拡大に繋げます。また、特定の業種・業界や系列の壁を越えた横断的な連携によるプロジェクトの組成を積極的に主導することにより、日本ブランド全体としての「発信力の向上」に努めます。
・機構は「民業補完」に徹し、民間部門のみでは事業が十分に実施できない分野に対して支援を行うことを原則とし、海外展開のための民間投資を促す「呼び水」としての役割を果たすこととします。コチラ 参照)

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