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入試問題・解答例の公開

ほんの数か月前ですが、京大・阪大での入試問題不備が取り沙汰されました(コチラ など参照)。この課題に答えを出す形で、文科省が「入試問題と解答例の原則公表」という新ルールを発表しました(コチラ 参照)。

今春の京大・阪大のような事件を減らすためには、必要な施策だと思い、まずは喝采です。では、この「原則公開」で、世の中どのようになっていくか、、、ちょっと「思考」してみましょう。

1. 責任者不在、もしくは責任者の形骸化が進む。言い換えれば、公開した際に指摘があれば「形式的謝罪をしたうえで全員正解にする」という安易な方法で逃げることが可能になるので、実質の責任が軽くなる。

2. 取るに足らないミスのつつきあい、が横行することにより、「入試問題のチャレンジ」が減り、手垢のついた問題の繰り返しが続く。

3. 上記1,2からの当然の帰結として、現在でも既に行われてることではありますが、入試問題の外注、が行われるようになる。大手予備校が大学の入試問題を作成するという、時代になるかも知れない(これが可笑しい理由は言わずもがな)。

4. 英語や国語の問題などで、公開する際の著作権問題を騒ぐ輩が出てきて、結果として読解力問題などが扱いにくくなる。

5. 問題ミスだけではなく、採点ミス・採点不平等に関しても同様の議論が盛り上がる。特に、小論文や英作文の点数などは指摘が相次ぐのではないか、と思われる。その結果として、もしかすると「解答用紙の受験者への返却」がルール化されるかもしれない。

6.入試だけではなく、定期試験などでも同様の議論・指摘がなされるようになるかもしれない。特に、留年生や単位を落とした学生などが騒ぐ。

、、、などなど。まだまだありますが、紙幅の都合でこのあたりで止めておきます。

これらの思考は、決して今回の新ルールを非難する物ではありません。より良い制度にしていくために、早めに対策を練っておいてほしいな、と思う事項です。

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