新幹線車内での殺傷事件という痛ましい事件が起きました。被害者の方にはまずお悔やみ申し上げます。
新幹線は飛行機と同様の密室(注)。ですから、とても危険な状態であることは間違いありません。飛行機は手荷物検査がある程度厳密ですが、新幹線は実質「手荷物検査が無い」状態です。ですから、マスゴミのコメンテータなどは「新幹線にも手荷物検査を!」という論調が続いています。
そんな中での下記発言です。
「手荷物検査は鉄道の利便性を著しく損なうのでこれはできない、困難と考えています。違う形で安全を確保する努力をしなくてはいけないと思っています」(金子JR東海社長談、出典は 東海テレビ )
マスゴミ報道では、検査にかかる時間がかかり過ぎて現実出来ではない、ということうですが、フェルミ推計的に「平均」を概算してみましょう。
東京駅の一日平均の新幹線乗車数: 180,000人(2016年、東海はコチラ、東北はコチラ 参照)。
一人当たりの検査時間:30秒(仮定、空港での概算を参考)
検査機数: 100台(仮定)
この仮定の下では、約15時間、検査時間が必要になります。15時間。確かに多いような気がしますが、朝5時半から夜の9時半まで、と考えれば無理な数字では無い、と無風凧は思います。(ここで言いたいのは、オーダー違いで無理だというレベルではなく、工夫次第で解決できそうだということ)
実際問題は、検査機器の能力の問題ではなくて。
1)繁忙期・ピーク時間や閑散期などのばらつきをどのように平坦化するか
2)乗車時間よりも早く駅にいなくてはならない、という不便さ
の課題の方が重たい問題になるでしょう。
これらに対しても、無風凧は不可能ではないと考えます。まず、2)に関しては、飛行機程度の利便性は確保できます。
ピークの分散は、、、幾つもアイデアはありますが、今日は2つだけ。
1つ目は、
新幹線の「止まる駅」を変えることにより、実現できます。東海道新幹線の例で書きますが(つまり、下りです)。
現在は、東京・品川・新横浜に必ず止まるようになっています。これはこれで便利なんですけど、総ての新幹線を止める必要はない。なぜかって?一人の人が二つの駅で乗ることはできないのだから。
例えば。平均の数値で恐縮ですが、東京・品川・新横浜の三駅を平均すると、一駅あたり55,000人まで減らすことが出来ます。もし、田町と新川崎に新幹線新駅を作れば、3万5000人にまで減らせます。同様の考え方で、時間ピークを場所で分散、ということです。
二つ目は、
大変恐縮だけど、検査を受けた人が乗る車両と、検査を受けていない人が乗る車両を部分利する、という手法です。つまり、
1)今まで通りの利便性と危険性を受け入れる、
2)今までより不便だけど安全性を求める
という二択を、お客様に選んでいただくわけです。これなら、検査を受ける人数を随分と減らすことが出来ますし、ご自身で選択するわけですから、納得いただけるのではないでしょうか。
とりあえず。
やる前から無理、というJR東海の金子社長に反発してみました。このほかにアイデアはあります。無風凧の所に相談に来てはいかがですか?
注: 暴漢や乗客の動きの制限や逃げやすさが変わりますが、そもそも持ち込ませない、という視点に立てば、密室という意味では、在来線も地下鉄もバスも船も同様です
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