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組織と制度

栃ノ心の優勝で終わった今年の初場所、苦労人栃ノ心にまずはおめでとうございます、と申し上げます。

本場所中も、組織論視点では話題に事欠かなかった相撲協会。千秋楽には、林文部科学大臣まで登場して組織論の良いケーススタディーを提供してくれました。無風凧は、相撲協会のいざこざ自身にはあまり興味がありませんが、組織論の専門家として「良い題材だなぁ」と思っていますので今回もネタにさせていただきます。

林大臣は、八角理事長と面談して、「暴力問題の根絶と再発防止策を早期に策定するよう要請」したそうです(こちら参照)。

暴力が受け入れられないことである、ことについては無風凧も異存はありません。。しかし、根絶と再発防止を策定するように要請、と言う報道を読む限りにおいては、問題の本質を見誤っているのではないか、と感じます。それに、八角理事長が「全力士にアンケートを行う」と奏上したそうですが、相撲協会という特殊な社会においてどの程度の意味があるのか、などもう少し考えて要請する必要があったのではないか、と考えています。

暴力があった、とアンケートに答える事は、例えば一般企業において内部告発をすることと同値です。いや、現在相撲で生計を立てていくには相撲協会に属していなければならない、という流動性の低さを考えれば、一般企業における内部告発よりもより心理的には抵抗がある行動だと言うことができます。そのような「環境をどのように改善するのか」という視点が、暴力問題の根絶よりも切実な問題であると無風凧は考えています。

例えば、部屋間の流動性を上げる、だとか、告発したことによるペナルティーを協会から受けた場合にそれをさらに告発する制度を事前に告知する、などが制度として必要になってきます。

また、報告先も相撲協会ではなく、第三者機関に委ねる、などの施策は絶対に必要なことであると考えています。

このような工夫がなく、ただ「暴力根絶」と言うだけでは、早晩忘れさられてしまうでしょう。というのも、 10年前、いや、もっと前から暴力問題は解決していないのですから。

このように考えると、林大臣にはまず、「隠ぺい体質を無くす組織を作る=社会一般的な組織としての組織構造作りをする=制度を作る」ことを指示してほしかったな、と思っています(注)。

追伸:かつて、無風凧は「それでも貴乃花親方は負ける」とと言う主張しました(こちら、特に理由3を参照)。今回、林大臣が面談した相手が八角理事長。無風凧の想定通りです。この時点で、やはり今回の暴力追放キャンペーンも失敗する、と断言してよいでしょう。

注:勿論、社会一般の組織、、、例えば株式会社でも学校法人でも、隠ぺい体質はありますが、どんな不正でもまずは組織構造改革が必要です。

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