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市場原理に挑戦。

獺祭、という日本酒をご存知でしょうか。

無風凧がまだお酒を飲んでいた頃、「名前がダサイ!」と言うダジャレもあって、よく飲んだお酒です。当時は、比較的安いお酒、というイメージでした。しかし、ここ数年で随分と人気が出て高いお酒になったなぁ、という印象がありました。

そして昨日、こんな記事を見つけました。

「獺祭、高く買わないで!」
日本酒「獺祭」を製造・販売する旭酒造は12月10日、読売新聞に一面広告を出した。「お願いです。高く買わないで下さい」と獺祭を定価以上の価格で購入しないよう消費者に呼び掛ける内容だ。コチラ 参照)。

定価以上に高い値段で獺祭は取引されているそうです。記事によると、製造元は指定業者だけにお酒おろしているそうですが、いろいろな方法で買い集めて、高く転売している業者がいるというのが真相のようです。それに対して、製造元が上記の広告を出しました。

経済学的に見ると、供給に比て需要が多いから価格が高くても売れるわけです。それに対して、価格を低く抑えると供給量が足りない、という状況になると考えられます。ですから、製造元の旭酒造の広告は、アダムスミス以降の市場原理に対する挑戦、なわけです。

実際は(これは無風凧の想像ですが)、買い占めを行う業者がいる、というのが真相なのかもしれません。昨今問題になっているチケット転売業者の問題と根本的には同じ課題なのでしょう。

別の視点で言えば法律的には禁止されていない転売。市場の自己組織化的な発展で生じたこの手の転売ビジネス。それに対して、 「モラルを訴える」ことでどこまで抑えることができるのか。

とても楽しみな(学問的に、という意味です)旭酒造の挑戦です。

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