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社会とシステム論、、、杉田元宣著

神田の古本市で、「社会とシステム論 (著者杉田元宣、みすず書房、1976年)」という本を買いました。副題として、「情報と応答・制御jの機構」が付いています。

この本は、1969年から1976に発表された論文の論文集の形式をとっていますが、所謂学術論文をまとめたものではなく、概論や哲学書的な思想をッかいたものです。

今から40年以上前に書かれたものであるにも関わらず、、、本質は今でも十分の説得力を持っています。いや、最近は議論にはのぼっていないが本質をついた課題も指摘されている、という意味では、今でも「新しい」と感じる方がいるのではないでしょうか。

無風凧は最近、オートポイエーシスの数理表現、組織構造の数理表現などを漠然と考えていますが、その参考になる、というより、40年前にここまで考えていたのか、と少し驚いています。なにごとにも先達はあらまほしきことなれ、です。

それに加えて。この本を買うことにしたキメ、は序論2ページ目に書いてあった下記文章(抜粋)。

(前略)、、、情報としてでんたつしようとしていないのに、何かが入力信号となり、感動されて情報となることがある。このため、久米仙人は制御系がくるって墜落事故となった。もし飛んでいたのが天女だったら別の情報となったらどうし、仙人でも既婚者ならまた別だったかもしれない。また地上の女性が意識して脚をみせたとすると風俗罪になるところだろうが、情報を送ろうなどと意識もしないで無心に洗っていたのにへんに解読されたのだろう、、、、(後略)

日本の古典に例をとり、判りやすくユーモアを込めて書いいます、、、が、今の読者には「何を書いているのだろう?」と不思議に思う学生も多いのではないでしょうかか。そのような意味で、日本人固有のリベラルアーツは、こういうところにも生きているのだ、と感心した次第。

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