残り一か月?(付: 相撲協会で考える改革の仕方)
ひよこさん:
今年はもう一か月しかないの?酉年だからブイブイ言おうと思って出てきたのに、、、遅かったみたい。
はやいもので、酉年も残り1か月となりました。まだやり残しが一杯あるのに、、、無風凧、ちょっと焦っています。
さて。嫌でも目に入る相撲協会の問題。組織論的に面白いものを発見しました。
前提は、「暴力事件を解決するために、貴乃花親方は組織内(相撲協会)の聴き取りには応じていない」「貴乃花親方は、組織の抜本的改革と目指している」です。それ以外の昨今の相撲協会騒動に関しては、ご自身でフォローしてください。以下、相撲協会は事例として扱うだけで、主張には知らなくても影響ないです。一般的な組織に読み替えてください(注)。
貴ノ岩関への聞き取り調査を拒んでいる貴乃花親方に対しては、「親方の姿勢は納得できず、不可解。理事という立場であって、協会全体が進めることについて、ぶち壊すような動きをしているのではないか」などの意見が出たという。(引用もとは コチラ)
上記は、横綱審議委員会の北村委員長の言葉です。この言葉を見て、「組織は硬直化していて、貴乃花親方が、組織内の聴き取りに応じないことに理解できる」と考えます。
というのは、
「協会全体が進めること」に対して「異がある」から聴き取りに応じていない。
このことに対して、横綱審議委員会ですら理解が出来ていません。横審は、相撲協会が指定する諮問委員会です。第三者的に意見することが求められています。もし、第三者的に発言するなら、
「問題解決のためのテーブルについてほしい。テーブルには司直やその他貴乃花親方の希望参加者を含め、Closeにはしない」
となるべき所ではないでしょうか?あくまで現行の相撲協会内の議論にしようとする時点で、横審が第三者的な立場ではない事が判り、ひいては、協会の考え方を是としていることが判ります。それに異を唱える(相撲協会改革を謳う)貴乃花親方の今回の方法(聴き取りに応じず、警察にまかせている)に理解が出来ます(注2)。
組織は、自己組織化し、自己正当化します。ですから、構造化されてしまった組織の改革、は、外部の力を用いなくては無しえないことです。その為に外部の力である警察を用いる、という手法は理に適っている。貴乃花親方はその点を理解して、今回「司直の手にゆだねる」という戦略をとっているのでしょう。
さて。無風凧もかつて。
ある組織の内部不正&パワハラを正そうとしたことがあります。ISO的にいえば真っ黒な組織でしたが、組織内では正当化されている、という事象が多々ありました。内部の活動では無理で、外部の力を借りようとして、、、しかし、その結果、組織から排除される、という事態で収束しました。この場合は、組織に対して無風凧個人が小さすぎたために、不発に終わった、と自己分析しています(注3)。
貴乃花親方の手段は正しいと思います。最後、「勝つか負けるか」という意味でいえば、ここまで国民的な問題にすることが出来た時点で、上述の無風凧の事例とはことなっています。無言ではある貴乃花親方の「発言力=世論の巻き込み力」が勝れば、改革は行われるでしょうし、そうでなければ、、、組織から排除されるでしょうね。
注: 報道内容の「裏」が取れていませんので、事例としては齟齬が生じる場合がありますが、あくまで上述の「前提」の上での一般論であることに、注意してください。
注2: 傷害事件だから、あくまで司直の手に、という手段も正しい。傷害事件に、当該関係者以外が関与することは、警察以外にはありえませんから。
注3: 似たようなことは、日産や神鋼の不正事件などでもあったでしょうし、もしかしたら不正を是正・告発しようとして左遷されたり、解雇された方もいたのではないか、と思っています。
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