TED考。。。PresentationとEntertainment。
時々、無風凧にこいう依頼・問い合わせがあります。
「TEDみたいなプレゼンテーションをしたいのですが、どうすればできますか?」
TED.ここではTEDカンファレンス、、、ご存知ない方は、まず「コチラ」 をご覧ください。Technology, Entertainment, Design の頭文字をとって、TED. 簡単にいえば、「技術や商売やデザインの提案をする集会」というものです。いまは、世界中にTEDは配信されています。
TEDカンファレンスのPresentationは、たしかに、どれもおおしろいものです。一般教養としては秀逸ですし、Presenationの「方法」の参考にもなります。そして、英語の勉強にもなります。でも、TEDのようなPresentationをしたい、という方の希望には、少し違和感を覚えます。
というのは。 Presentation、、、の目的は何? が、ずれていると思うからです。
Presenationの目的が、「聴衆に共感してもらうこと」という現代の風潮に反対する物ではありません。でも、ここでもう一つ言いたいことは、「より深い理解をしてもらうこと」が、Presentationの目的であることもあります。理解してもらうことは、共感を得る事よりもはるかに難しいことです。
Presentationを、営業課員が、上司への自分の業績報告だとしましょう。自分の業務への「共感」は、もとより存在する上で、数字をきちんと「理解」してもらう必要があります。短い時間で、アピールする必要があります。このような際に、TEDスタイルのPresentationは、適していません。
同様に、Presentationを大学の講義だとしましょう。共感ではなくて「学生に理解」させることが必要です。その為の方法として、TED方式は無力と言ってよいでしょう。
TEDは、、、新しいアイデアを、一般大衆(専門家というよりは、普通の聴衆という意味で)に向けて、楽しんで貰う、というものです。伝えたいものと伝えたい人が、非常に「限られています」。つまり、Entertaionmentとして楽しんで貰えることが、TEDのPresenttionと言い換えることができます、、、だから、Webで配信されて、VODのように楽しむことができるのです。
だから、誰でもが「TEDのようなPresentationをしたい」という現在の風潮に、無風凧は警鐘をならしたい、と思います。
補足: ビジネスピッチで、TED方式のPresentationを推奨するコンサルタントやVCの方が増えているそうです、、、そういうコンサルタントやVCとは、早く縁を切り、「内容の質を高める」コンサルタントやVCとお話をすることをお勧めします。
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