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チキンレースと限定合理性

北朝鮮と米国の「挑発合戦」が、いよいよホットになっています。北朝鮮は、Guamに向かってミサイルを発射する計画を発表し、米国は、それに対する報復を強くアピールしています。

あたかも、チキンレースの様相を呈してきました。お互いの挙げた拳を下ろすタイミング、がチキンレース、ということです。(この続きを読む前に、コチラ を先に読んでください。)

チキンレース、であるためには、ブレーキを踏む人、つまりこの場合は金正恩氏とトランプ氏ですが、が自分で環境を正しく理解できていることが前提になります。しかし、、、無風凧の得ている情報から見て、環境すべてを正しく理解することは難しい。つまり、政治家の限定合理性がどこかに介在します。分かりやすく言えば、「北朝鮮の方がアメリカよりも軍事力で優っている」という状態が正である、と金氏が把握したとすれば、この時点で、恐らく「双方の状況認識」にズレが生じていますから、チキンレースが成立しません。

加えて。

その場合(北朝鮮がアメリカよりも軍事力で優っている、と金氏が理解しているという状態)には、金氏が「トップを守る」というランキング人仮説(ランキング人仮説については、カテゴリー「ランキングについて考える」を読んでください)に基づいて「二位叩き」に奔走する可能性が出てきます。

ここまで読めば、無風凧が言わんとしていることがお分かりになるでしょうか。

今の「挑発合戦」を止めるのに一番必要なことは、報復措置や経済制裁ではありません。両陣営に「軍事力の実情」を正しく理解させることです。ゲーム理論的にいえば、完全情報ゲームにしてしまうこと。この方法は、「一番確実かつリスク少なく」戦争危機から脱却することができます。

かつて、、、、War Game(軍事演習、という意味ですね)という映画がありました。この映画は、コンピュータの暴走で核戦争の危機に陥りますが、コンピュータに「3ならべ」をさせることにより、完全情報ゲームなら引き分けになることを学習させ、戦争を回避します。

同様に、今の両国には、情報(ここでは軍事力)を正しく両陣営が把握することで、戦争回避できます。その為の手段は、、、CNNでアメリカの軍事力の誇示をすればよいだけだと思いますよ、トランプさん。

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