H.Cowell 箏協奏曲1番 (好きな音楽2017年3月)
最近、和楽器ブームですね。日本文化の海外進出は嬉しいと思う反面、かなり「変形」されたもので、残念な思いをすることも多い。例えば、ジャズやロックに和楽器を入れて奇を衒うことは、一時のブームにはなるでしょうけど、文化の伝播からはかなり遠いような気がします。
答は、H.カウエル作曲の「箏とオーケストラの為の協奏曲一番」(1961~62作曲、63初演)だと思われています。どんな曲だろう?と音源を探したのですが見つからない。楽譜もレンタルのみで売られていない、、、ということで、レンタルしてみました。
カウエルは、日本、ひいては東アジアの民族音楽を強く意識していて、「オーケストラでそれらを再現」することを狙っていたのではないか、と思います。東アジアの音楽を自分の知っている楽器+箏で奏でる、ような感じです。音にして聞いたわけではありませんが、かなり良くできているように見受けられます(少なくとも第一楽章は、好きな曲です)。
最近の和楽器ブームとは、明らかに違うコンセプトで箏が用いられていることは間違いありません。カウエルのアプローチは、日本の音楽を西洋に広める、という役割を十分に果たしていたと思っています。
この3月は、カウエルの箏協奏曲を知ることが出来て、とても充実していました。
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