構造主義と人工知能
「ビッグデータ+機械学習」ということば。2016年の流行語大賞に選ばれても良いくらい、いたるところで聴かれるようになりました。簡単にいえば、人工知能、ってわけです。
このお蔭で、色々なことが簡単になってきています。一例を上げれば、顔認証システムなどは、身近な例ではないでしょうか?
今日。 何気なくTVを付けていたら、レヴィ=ストロースの「野生の思考」を解説していました。レヴィ=ストロースといえば、言わずと知れた「20世紀の哲学の巨人」「構造主義の発案者」です。
そこで思ったこと。
ビッグデータ+機械学習で、構造主義を導きだすことができるろうか?例えば、「神話の構造」という考え方を、人工知能が探し出すことができるのだろうか?大変興味深い問題です。 構造があることを前提に、その構造を探し出す、ということであれば人工知能は出来るでしょう。しかし、「構造」という考え方自身を、人工知能は導出することができるのか。
人工知能の台頭により、人間と機械の境界がズレ始めています。考えることは、人間の専売特許ではなく、コンピュータが上をいくようになりました。チェスや将棋は、もう人間より機械が強い。大量のデータ処理が可能であることは、すでに「知能」の置き換えになることが証明されているわけです。
構造があることが前提なら、ビッグデータ解析+パターン認識で、構造をさがしだすことが出来るでしょう。では、「構造」という考え方を、コンピュータは見つけ出すことが出来るのか。
これがコンピュータでも可能である日が、そう遠くない日に来るようにも思います。しかし、この「考え方の発見」こそが、人間とコンピュータの最期の境界ではないか、とも思えます。
今日の午後は、ずっとそればかり考えていました。
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