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イノベーターの分類(4)

前回の続き(前回は コチラ)。

「日本にイノベーターが少ない」「イノベーターを育てるためには」という議論が活発です。無風凧も、そういう場に参加することが良くあります。そういう場にでていて感じるのは、まず、「イノベーター」という言葉がとても曖昧だということ。

もっと言えば、「イノベータを求めている人たち」が「口でいう理想のイノベーター像」と「実際に評価する(=投資対象とする)イノベーター像」に大きなギャップが存在することです。

VCを始めとする「イノベータを求めている人たち」は、大きくわけて2つの「イノベーター像」のどちらかを「理想」と言っています。それは、
「1.シュンペーターの定義のどれかに当てはまる人」
「2.世の中にない革新的な技術を持っている人」
特に、モノづくり日本、を標榜する方は、2.を指していることが多い。

しかし。実際にイノベーター「評価」するときには、技術をお金に換算するだけではなく、「23.その人がビジネスを立ち上げて、幾ら利益をあげるか」を見ています。

言い換えれば、「市場価値」よりも「投資に対するリターン」で評価するわけです。しかも、1年とか2年の短期での回収が前提。

短期回収と、上記1、2のイノベーター像が大きくずれていることに皆さん気が付くのではないでしょうか? 特に3の場合は、技術だけではなく、販路やビジネスモデル、モノづくりであれば生産方法、、、、などなど、すべてを求めたうえでの評価になりますから、技術馬鹿や奉仕精神の強い人社会起業家は「どんなに良いSeedsを持っていても評価されない」ことになります。

投資家等が評価するイノベーターは、無風凧の表現ではTypeDか、良くてもTypeCのイノベーターであることは、言うまでもありません。(タイプについては、コチラ 参照)。

実際、良いSeedsを生かすために、どのような「補助があればよいのか」を考えることが、日本発のイノベータを要請することになるのですが、そこまで踏み込んだ議論にはまだ一度も出会えていません。



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