経験的ランキング2(ランキングについて考える60)
すこし間が空きましたが、経験的ランキングの2(前回はコチラ)。
事の発端は、「識者が決めるランキング」を「一般のランキングとどのように分離すればよいか」という問いかけです。前回、担任が語る「出来る子ランキング」の例で示しました。
複数の「識者によるランキング」のケースを調べて、、、悩みが増大して、、、とりあえず、現時点でのメモです。
例えば、野球評論家の予測するペナントレース結果は、殆ど当たらない。これは、評論家=識者による「恣意的な」ランキングが作用しているのではないかと思います。
これに反して、ワインのパーカーポイント。パーカーポイント(以下PP)は、「出来」をしめしているものであり、「売れ行き」を表しているものではありません。その意味では、PPと売れ行きがずれていても問題は無いと思いますが、良い出来=高く売れる という仮定の下では、やはり主観的な軸がランキングに入っていると解釈する方がよさそう。ちなみに、ビッグデータによる分析の方が、正しく「売れ行き」を予測できるので、「良い出来=高く売れる」のランキングは、SRです。
THEやQS等、大学ランキングの場合、評価項目の中に「ピアレビュー(査読?)」が入っています。このピアレビューは、評価者の「経験」に基づくもので、ある意味は「暗黙知」と言い換えることができるでしょう。そして、ピアレビューが多数の場合は、最終的にはSR(Social Ranking)になるのですが、一人の場合は、悩んでしまいます。
もともと、SRは「後追いで軸が見える」ということをさしていました。つまり、集団的暗黙知の形式知化、です。大数の法則、がある意味ではImplicitにはいっています。、、識者一人の意見は、ある意味では「個人暗黙知の形式知化」です。、、、が、大数の法則が成立しません。なんせ「個人の意見」ですからね。でも、識者のランキングと 一般人のランキングを 同一に扱うことには抵抗があります。
ということで、この課題はもう少し、考えてみます。
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