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私立大学の定員割れ(2)

昨日の続き。

大学も、一つの経済主体と考えることができます。その意味では(特に私立大学は)赤字は出さない方がよい。 昨日の話では、「猫も杓子も入学させることで収入を確保する」が横行しているであろうことを指摘しました(コチラ 参照)。

では、どのように定員をどのように決めればよいのか、無風凧流に考えてみたいと思います。

その1: 収益視点

「大学の定員数」の難しいところは、経営視点での損益分岐の人数Nと、大学の定員Cの関係が、

  N=C

と錯覚されやすいことではないか、と思います。言い換えれば、日本人的倫理観では大学は営利団体ではないので、定員(予定数)通りに学生が集まったとして、その時点で「大きな黒字」を出すことが許されない。

ホテルの場合は、Occupation Rate 70%で黒字になる、と聞いた記憶があります(曖昧な記憶)。つまり、部屋の7割が埋まっていれば、ホテルとしては健全経営。7割を超える分は、一般的にはすべて利益(純利)につながります。

大学経営において、「定員の7割で損益分岐」ということになると、「すごくガメツイ大学だな」と思いませんか?だから説いて、「定員の100%でBreak Even(損益分岐)」ということなると、一人でも欠けたら赤字になります。 当然、定員以上の入学を許せば「黒字」になりますが、文科省の今回の指導では「ある一定以上の定員オーバーは補助金カット」ということですから、定員オーバーの入学を許すわけにもいかない。極端な話をすれば、一人減れば赤字、一人多ければ補助金カット、丁度定員数だけで運営しなさい、、、こんな難しい経営はないでしょうね。

このような状態を脱却するためには、「学校も企業(営利団体だ)」ということを認めて、黒字を認める風土を作る必要があるように思います。 もしくは、、、入学定員という考え方自体が間違えている?

続きは改めて。

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