好きな音楽2014年8月
この8月程、、、音楽から離れて生活したことは無いかもしれません。無風凧の仕事の中で、音楽以外の部分が大きすぎて、楽譜を見る時間も音楽を聴く時間もが皆無でした。
なので、今月はうんちく話を一つ。
シベリウスの交響曲2番。ご存知の皆様も沢山いらっしゃると思います。この曲の冒頭部。楽譜は下記のようになっています。(Dover版だと思います。IMSLPからDL。)
改めて楽譜を見ると、最初の弦楽合奏部分、表拍と裏拍が逆転していることに気が付くのではないでしょうか?普通に聞いている分には、一小節目は
休 音 音 音 音 音
となると思うのです(Violinの例でいれば、休の部分には四分休符、音の部分にはFisを入れてみると、わかりやすくなるかもしれません)。ところが、市販されているスコアは、上述の写真のようにすべて
休 休 休 休 音 音
となっています。四分の六拍子を、3+3の2拍系でとらえるなら、、表拍と裏拍が逆転しています。あれ? 変だ? と思いますよね。無風凧がシベリウス2番のスコアを手にしたのは、たしか高校2年の時でしたが、その時以来、ずっと不思議だと思っていました。
2000年8月。初めてフィンランドに旅行しました。その際、Turk(A:bo)の音楽博物館にあるシベリウス2番の自筆譜を拝見しました。。。なんと!
休 音 音 音 音 音
となっているではないですか!!これを発見した時は大興奮でした。
無風凧の推測では、自筆譜の記述だと、練習番号Aの直前に、四分の三拍子を一小節加える必要があるので、出版の際にその部分を曲の冒頭にもってきてA直前に四分の三拍子を入れないようにしたのではないか、と思うのですが、、、でも、表拍と裏拍が入れ替わると音楽が違ってしまうので、あまりお勧めできない方法だと言えるでしょう。
今月は、うんちく語り、でした。
■ 付け足し。
先日、とある演奏会で聴いたときは、指揮者は、自筆譜に従った棒を振ってましたので、この話はかなり有名なのかもしれません。
最近のコメント